2016.10.04 Jára Sijka

Jára Sijkaが語るX-Pro2 #2

カナダに拠点を移してから1年が経った今、母国チェコから仕事のオファーがあったので一時帰国することにした。今回は10日間の滞在。その間に、仕事とは別に家族との時間や友人達との時間も作らなければならない。帰国してまず思い立ったことは、親しい友人DaniilとEddieと共にスケボーをX-Pro2で撮影することだった。

撮影できる時間は、半日しかなかった。スケボーは、写真家にとって非常に難しいスポーツだ。スピードは速いし、トリックを理解していなければ、シャッターを切るタイミングがわからない。今回のセッションは、撮影が難しい3スポットで行われた。友人達は、私との再会に興奮をしていた。良い写真が撮れれば雑誌に掲載されることを理解しているのだ。しかし、撮影には常に「警備」の問題がある。同じところでずっとスケボーをしていると締め出されてしまう。それぞれのスポットでトライは多くて5回。最初の2スポットでは問題もなく撮影ができた。そして、最後の場所へ・・・そこには大きな階段があり、Daniilに与えられたチャンスはたったの2回。1回目は失敗に終わったが、2回目で着地に見事成功!みんなその場で興奮していたよ!

これまでの撮影では、通常「置きピン」で撮影していた。だが、今回は新しい試みとしてコンティニュアスAFで撮影に挑むことにした。セッションがスタートする前に十分に追従機能を確認することができなかったが、このカメラを信じて写真がうまく撮れていることを祈った。スケボー写真では、着地に成功した写真だけしか使ってはいけないという暗黙のルールがある。着地に失敗したカットの使用は、ルール違反。絶対にダメだ。写真を見てとても驚いた。どのカットもとてもシャープに撮れていた。これは私にとって革命だ。X-Pro2のコンティニュアスAFは、とても信頼できる。カナダに戻った後に予定したマウンテンバイクの撮影が楽しみになってしまった。

カナダに戻る際に、(仕事で使った)全てのニコンの機材をチェコに置いてきた。それは、カナダに滞在期間中は、全てXシリーズで撮影することを意味する。未知なる世界へ大きな一歩を踏み出した。そんな気分だ。プロのアスリートと向き合って撮影する時「もっとゆっくり」と指示を出したり、「もう一回」とお願いすることはありえない。だが、今回のスケボーセッションで、X-Pro2での撮影に自信を持てた。これからの撮影でも、私の期待に応えてくれることを信じている。これからも、色々なクールな撮影が待ち受けている。楽しみだ!

PS:初代X100から使っている。フォーカス性能は本当に進化した。エクストリームスポーツ写真家としてそれはとても大切なことだ。