2022.11.02 Derrick Ong

X-T5 x Derrick Ong

Derrick Ong

When it comes to wedding and portraiture photography, simplicity is key to letting the moment shine through. The act of capturing such simple pure beauty and emotion so evidently requires skill and artistry.
Derrick’s meticulous approach to his craft has won him over 100 international wedding awards from ISPWP, WPJA, AGWPJA and PDN Top Knots. He has been ranked Top 20 international wedding photographer 3 times by AGWPJA for his striking and heart-warming images. Derrick is also the only Singapore wedding photographer who has been invited by Cambridge University in the United Kingdom to present a workshop twice in the campus to the Cambridge University Photography Society (PHOCUS). Derrick’s strength dwells in creative composition, framing, black and white photography, creative use of lights and shadows, and photo storytelling.
With a record of winning over 80 international awards, Derrick Ong is an award-winning member of the ISPWP, WPJA, AGWPJA and PDN Top Knots

富士フイルムのカメララインナップの中で、富士フイルムX-Tシリーズは私のお気に入りであり、また、富士フイルムX-T3と富士フイルムX-T4は私の相棒です。過去数年間、この2台のカメラは私と共に多くの場所に出向き、私の考えのクリエイティブの延長となって、クライアントのために多くの結婚式や結婚式の前撮りで思い出の写真を制作するのに貢献してきました。そして、そのうちのいくつかは、多くの国際的な賞を受賞させてくれました。

X-T5 & XF56mmF1.2 R WR

2020年4月の富士フイルムXT-4発売から2年が経ちました。富士フイルムから富士フイルムX-T5のプロトタイプを渡され、手にしたときは嬉しかったですね。第一印象は、富士フイルムX-T3とそっくりだなということ。富士フイルムX-T4ユーザーとして、小型で軽量な富士フイルムX-T3の大きさが好みでしたが、富士フイルムX-T4のNP-W235バッテリーは、NP-W126sよりはるかに長持ちするので、結局X-T4を使用していました。X-T5はNP-W235バッテリーを使用しているので、富士フイルムX-T3と富士フイルムX-T4の両方の長所を兼ね備えています。

X-T5 & XF33mmF1.4 R LM WR

X-Tシリーズは長い道のりを経て、フィルムカメラのようなレトロ調のデザインが根強いファンを持つ重要な要素となっています。レンズの絞りリング、ISOとシャッタースピードのためのダイヤルは、見た目だけではない魅力を発揮します。この小さなボディに、大きなパワーが詰まっているのです。

X-T5 & XF56mmF1.2 R WR

富士フイルムX-T5は、新世代の40MP X-Trans 5 CMOSセンサーを搭載しています。これにより、フレーム内のディテールをより多く捉えることができ、ポストプロダクションで必要に応じてトリミングする余地が増え、クライアントが写真を大きくプリントすることを望めば、実現できるので、嬉しいニュースです。また、ピクセルシフトマルチショット機能により、1億6000万画素の画像を作成できるようになったので、これまで以上に大きなプリントサイズにも対応できるようになりました。富士フイルムは、この新しいセンサーで新たに125という低ISO設定を導入。第4世代センサーの最低ISO160から最新のISO125はそれほど大きな差と感じないかもしれませんが、このおかげで最高の写真を撮ることができる状況にいつ遭遇するかは誰にもわかりません。

X-T5 & XF33mmF1.4 R LM WR

多くの新機種が優れた動画を撮影することに改善の方向性を置いているのに対し、富士フイルムX-T5はより写真中心で、写真家がこのカメラでどのように写真を撮るかに重点を置いています。カメラのデザインについては人それぞれ好みがあるかもしれませんが、私は富士フイルムがX-T4に搭載されていたバリアングル液晶ではなく、三方向チルト液晶を復活させたことを嬉しく思っています。人によって好き嫌いは分かれると思うので、人それぞれだと思いますが、私は自撮りやVlogをほとんど撮影しないので、チルト液晶に満足しています。

X-T5 & XF33mmF1.4 R LM WR

富士フイルムX-T5と最近発売された富士フイルムX-H2との共通の魅力は、電子シャッターモードで18万秒という今までにない驚異的なシャッタースピードで、被写体検出設定と相まって、ペット、鳥、野生動物やバイクスポーツなどの撮影に万能なカメラとなっています。この超高速シャッターは、飛んでいる弾丸を静止させたように撮ることも可能だと思うので、いつか撮影してみたいと思っていますが、高速のアクションスポーツ撮影にも非常に向いていると思います。

プロジェクトに取り組んでいる間、瞳検出オートフォーカスに切り替えると、光量の少ない状況でも、被写体の瞳を終始追跡することができました。光量の少ない場所や暗い場所での撮影は私の仕事の一部であり、このような照明条件はとてもやっかいですが、カメラは私が望むように完璧に機能し、常に被写体にフォーカスを合わせてくれます。

X-T5 & XF33mmF1.4 R LM WR

多くの富士フイルムユーザーと同様に、私は富士フイルムのフィルムシミュレーションの大ファンであり、富士フイルムのカメラの色彩科学は他のカメラブランドでは見られないものとなっています。X-T5には新しいフィルムシミュレーションは搭載されていませんが、現在の19種類の幅広い選択肢は、様々な環境に応じて私をサポートしてくれ、インターネット上にある多くのフィルムレシピを使って、カメラから直接JPEG画像を楽しんで制作することができます。最近発売された富士フイルムX-H2とX-H2SはPASMダイヤルデザインを採用していますが、富士フイルムX-T5は先代のXシリーズのデザインを引き継ぎ、2つのSDカードスロットがあるので、新しいCFエクスプレスカードよりも気に入っています。XF18mm、XF23mm、XF33mm、そして新しいXF56mm m2という新しいXFレンズのラインアップで、40MPセンサーの性能を最大限に引き出すことができるレンズを制作したのはさすが富士フイルムといったところでしょう。

X-T5 & XF33mmF1.4 R LM WR

結論として、X-T1は10年前の2014年1月28日に発売され、Xマウントは今年で10周年を迎えましたが、X-Tカメラの進化を見届けることができて、本当に嬉しく思っています。富士フイルムは常に写真家の意見やフィードバックを聞き入れ、ユーザーが何を求めているかに注意を払っています。X-T5は皆の努力によって完成されたカメラであり、我々を再び素晴らしい写真体験に導いてくれるでしょう。

X-T5 & XF18mmF1.4 R LM WR