2016.09.26 Bill Fortney

小さな風景写真

Bill Fortney

45年以上のキャリアを持つ写真家、ライター、パイロット、プレゼンター。 新聞や雑誌のフォトジャーナリストやスポーツフォトグラファー(Washington Redskinsのオフィシャルフォトグラファーでもあった。)、メディカルフォトグラファー、自然・風景写真家としてのキャリアを持つ。”The Nature of America(David Middltonと共同出版)”や、”American Vision(David Middleton、John Shaw, Wayne Lynchと共同出版)”、”American From 500 Feed(Wesley Fortneyと共同出版)”を著書。15万部以上を売り上げ、人気写真家ライターとなる。 KelbyOneで現在教えており、Photoshop's Worldにスピーカーとして登場。そのほかにもLight Workshopなどのワークショップでも教えている。 妻とケンタッキーで暮らし、3人の子供と6人の孫を持つ。

「Tiny Landscape(小さな風景写真)」という言葉は、偉大なマクロ撮影の達人、Mike Moats氏から聞いた言葉だ。彼のホームページは「Tiny Landscape」と名付けられている。私がクローズアップ撮影を始めたのは遠い昔のこと。小さな風景を撮るのは、私の趣味でもある。小さな世界を写真に捉えようとするとき、質感、色、形など様々な要素が露わとなる。

撮影時期は、8月中旬頃。私の住む街では、それは花のシーズンが終わりに来ていることを意味する。できる限りの撮影をしようと、近所の植物園「Laurel Gardens」を訪れることにした。

X-T2は、マクロ撮影愛好家にはもってこいのカメラだ。ディテール豊かな解像感、縦横にチルトする液晶モニター、それにミラーレス構造なのでミラーショックが起きない!マクロ撮影のときはXF60mmF2.4 R Macroを使うことが多い。マクロエクステンションチューブのMCEX-11とMCEX-16をつけると1:1倍率まで近づけることができる。

写真のテーマとして、色はとても面白い。だが、今回の撮影では、際立った形やフォルム、質感などを追及することにした。X-T2の色表現はとても素晴らしい。のっぺりとした緑や白い葉などでも、上質な写真に仕上がる。このページに掲載している作品はすべてフィルムシミュレーションのベルビアで撮影したJPGだ。X-T2のベルビアは、初期のXシリーズカメラのように、サチューレートしすぎることなく、色も上手に再現している。

とてもシャープなXF60mmのレンズと2400万画素のセンサーのおかげで、とてもシャープでくっきりとした画が出来上がる。日陰に咲くユリの写真では、ちょっと絵っぽくペイントエフェクトをかけたくなってしまった。私の脳裏ではそのように、ビジョンが出来上がっていたんだ!

X-T2は、どんな風景撮影にも適したカメラであることをまたしても証明してくれた。とても小さな世界の風景写真であってもね!