2016.09.21 FUJIFILM

フォトキナ2016 ~ゲーム・チェンジャー

フォトキナ2016は、特別なイベントでスタートした。過去数年間、少しずつ進めてきたプロジェクトを世界に披露する発表会でキックオフとなったのだ。
写真の世界に新しい何かが吹き込まれると期待に包まれる中、世界中のメディアは、ドイツ・ケルンのケルンメッセに集合した。
発表会は、まず、フォトキナにまつわる富士フイルムの歴史紹介からスタートした。

フォトキナは、1950年に初開催。富士フイルムは、1966年に初めて出展。それ以来、隔年で開催されるこの見本市に欠かすことなく参加している。

  • 1968年:中判レンジファインダーカメラ FUJICA 690を発表
  • 1978年:大判レンズ「FUJINON Wシリーズ」を発表
  • 1988年:世界初デジタルカメラ DS-1Pを展示
  • 2010年:X100を発表。アナログとデジタルの融合させた未来を示した

2016年は、これらと同じように歴史的に重要なマイルストーンになることだろう。2017年前半に発売される、新しいシステム「GFX」の開発発表が行われたのだ。

Xシリーズは、機動性と画質の両立を実現したカメラだ。多くの写真愛好家は、Xシリーズを使うことで「楽しむ」という写真の原点に立ち戻っている。

センサーサイズが大型化されたGFXは、多くのXのDNAを継承しつながらも、富士フイルム史上最高画質を実現する。

この2つのシステムはお互いを完璧に補完する。この2つのシステムが、現代の写真創作における富士フイルムの答えだ。

上記動画上映が終わると、発表会は次のステージへ。新しいカメラフォーマットの紹介へと移った。

FUJIFILM Gフォーマット

「FUJIFILM Gフォーマット」 ~G690、GS645、GX680など、この名前は富士フイルムの中判カメラの歴史に由来する。

GFレンズ

新しいレンズ群は「GFレンズ」。大型センサーにしても、高性能なレンズ群がなければ意味がない。
そしてレンズは、発表後も長期間にわたり活用される。将来を見越して、センサーが100MPになっても大丈夫であるように設計されている。
富士フイルムは、レンズを設計するに当たり、新たな基準を設けた。35mmレンズのMTFは、通常30、10本/mmで測定される。それを33×44センサーに換算すると20、7本/mmとなる。だが、GFレンズのMTFは40、20本/mmで測定されている。全てのGFレンズはこの基準をクリアしなければならない。
絞りの設定に関わらず、シャープな描写力を保つようにすべてのレンズは設計されている。そして、大型センサーのおかげで、 回折はほとんど見られない。
富士フイルムのレンズ設計は、補正を必要最低限にとどめている。XシリーズのXFレンズが良い例だ。この思想は、GFレンズにも受け継がれている。

システム発売開始時には、これらの3本のレンズが用意される予定だ。

  • GF63mm F2.8 標準単焦点レンズ
  • GF32-64mm F4 標準ズーム
  • GF120mm F4 マクロ

そして、2017年末までに、この3本のレンズが追加される予定だ。

  • GF45mm F2.8
  • GF23mm F4
  • GF110mm F2

GFXデザイン

G – 富士フイルム中判カメラの歴史
F – フィルム・ルック 写真画質
X – Xシリーズのデザインと操作性

 

最初に登場するGFXのカメラボディは、GFX 50Sだ。1kgを切る軽量ボディで市場にある他の中判カメラよりも小さくて軽い。場合によっては、35mmの一眼レフよりも軽い。チルト式LCDを使うと腰位置からの撮影も可能になる。

EVFを装着して、一眼スタイルでの撮影も可能だ。

チルト式アダプターをEVFとカメラの間に装着すると、どんな角度からでもファインダーをのぞくことができる。ローアングル撮影のときなど便利だ。

精密なフォーカス操作をするために、オプションの外付けモニターを使うこともできる。

GFXは、中判フォーマットを改革するためにある。
将来、2016年のフォトキナを振り返り、この出来事が「ゲームチェンジャー」だったと思いだすことになるだろう。

フォトキナ2016は9月25日まで開催しています。GFXカメラとGFレンズは、Hall 4.2の富士フイルムブースにて展示中です。

Photokina 2016 スペシャルサイト
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