2023.10.24 Jonathan Bielaski

GF110mmF5.6 T/S Macro : Still life x Jonathan Bielaski

Jonathan Bielaski

Jonathan Bielaski has been shooting professionally for 18 years, but his path was evident from childhood, growing up with a dark room in the basement and cameras always within reach.  Honing his skills with complex light and detailed production work Jonathan’s fascination with people’s stories and who they are are & what they do lead him to start telling peoples stories through his environmental portraits.

Jonathan’s work in is in high demand and internationally recognized as a top environmental portrait photographer. His photography has taken him to amazing locations and work environments from the courts and rinks where pro athletes play to the secluded mines where Canada’s diamonds come from.  Always learning from the people he meets and the stories they tell.

Environmental portraiture captures the essence of a subject in its natural habitat. Every one of Jonathan Bielaski’s photos tell a story of a person’s journey. The focus is greater than the person – it’s the reality of who they are at this time in their life – the background reflecting their personality.

Sometimes all you have is one shot to tell a story

本日私は料理写真家が使用できる最も面白くて多用途なツール、ティルトシフトレンズを試す機会をいただいた。富士フイルムはGF110mmF5.6 T/Sという素晴らしいGFXシステム用の中望遠ティルトシフトレンズを作ったばかり。このレンズは非常に良くできており、富士フイルムGX680を彷彿とさせるレンズだ。ティルトシフトレンズを使ったことがない人は慣れるのに時間がかかるだろうが、使ったことがある人ならこのレンズはすぐに馴染むだろう。
どうして私がティルトシフトレンズを愛するのか、ティルトシフトレンズ全般について少し説明しよう。
ティルトシフトレンズはカメラセンサーに対するレンズの角度や位置を調整できる特殊なレンズである。これにより、撮影者は画像の遠近感、フォーカス、被写界深度をより自在にコントロールすることができる。
私が個人的にこのレンズを気に入っている2つの主な理由は、画像のピント面を正確に調整できることと、遠近感の歪みを補正できることだ。
他のレンズにはないピント面を正確にコントロールできる。料理の写真を際立たせる、見事なエフェクトや構図を生み出せる。料理の特定の要素やディテールに注目させ、奥行き感や立体感を出すことができる。ティルトシフトレンズを使えば、カメラセンサーに対してレンズを斜めに傾けることでピント面をコントロールすることが可能だ。こうすることで、ピントが合う部分の向きや形を変えることができ、被写体に対して平行、垂直、斜めにすることができる。また、レンズの絞りを変えることで、ボケの量を調整することも可能だ。ティルトシフトレンズを使えば、通常のレンズでは不可能な独特のクリエイティブな効果を得ることができる。この効果は上から撮影したサンプル画像で確認できる。通常のレンズでは全てにピントが合っているが、レンズをティルトさせると、加工なしで画像の最も重要な部分に視線を誘導することができるのだ。

遠近法の歪みとは、画像内で平行線が収束または発散して見え、被写体が歪んで見えたり不自然に見えたりすることである。カメラマンが高いアングルから撮影すると、キーストーン効果が発生する。例として、ブリキを上から撮影しレンズを下に向けると、ブリキの端がキーストーン化する。ティルトシフトレンズを使えば、レンズを下にずらして像面を被写体面に合わせることでこの問題を解決することができる。こうすることで、撮影者は平行線をまっすぐに保つことが可能になる。ポストプロダクションでこれを補正することもできるが、解像度と時間を失うことになる。カメラ内で正しく処理することで、ワークフローをスピードアップし、解像力をキャプチャーに残すことができるのだ。

  • シフトなしの画像

  • 縦線が垂直になるようにシフトと少しティルトがありの画像

さて、GF110mmF5.6 T/Sの詳細について説明しよう。
GF110mmティルトシフトを操作していて楽しいと感じたのは、ギアリングが非常にスムーズで、ロックノブの位置や調整がしやすいことだ。思い通りの効果を得るためには微小な調整が必要になるため、滑らないことは本当に助かる。調整量は私の仕事には十分すぎるほどだ。チルトとシフトの両方をテストし、クリエイティブなテクニック(私がチルトとシフトを使う主な理由だ)と、より正確なテクニカルな用途に使用した。富士フイルム純正のティルトシフトレンズを使用する利点のひとつは、ボディを通してティルトシフトレンズを使いやすくするための情報伝達機能が優れていることだ。まず、キャプチャー画面のティルトシフト情報が表示されるので、様々な動きを試すことができ、必要であれば以前の設定に正確に戻すことができる。第二に、この情報はそのままメタデータに入るので、撮影中に何をしたかを確認することができ、ポストプロダクションで画像をつなぎ合わせる場合にも役立つ。
このレンズはシステムの前部を非常に重くする可能性があるため、安定性の高い三脚や大型のギア付き雲台を用意する必要がある。ティルトシフトレンズで撮影する場合は、安定したマウントを持つことが不可欠である。レンズのセッティングを様々な方向に動かすことになるので、安定性が高ければ高いほど良い。
ティルトシフトを使った料理写真は、料理を違った角度から見せるクリエイティブで楽しい表現方法だ。ティルトシフトを使えば見る人やクライアントを感動させるような素晴らしい写真を撮ることができるGF110mm T/Sは私のスタジオの必需品となり、多くのクリエイティブな料理撮影で使用することを楽しみにしている。大判カメラで撮影したのち、小型のビューカメラで撮影していたが、このレンズのおかげで自分のルーツに戻ることができた!