2022.06.28 Aaron Anderson

X-H2S: "Still in Love with Movies" x アーロン・アンダーソン

Aaron Anderson

My journey started back in 2009 when I stole my wife’s camera (her birthday present no less) and fell in love with making pictures. I am now a commercial photographer who specializes in portrait, sport/action and composite imagery. Currently we are roaming the country as family of 5 in an RV…seeking good lighting and a great cup of coffee!

インスピレーションを与えてくれる機材

写真から動画まで、現役のプロフェッショナルとして映像制作に携わるアーロン・アンダーソン氏は頼りになる機材を必要としていました。そんな彼に、FUJIFILM X-H2Sはストーリーを伝えるためのインスピレーションを与えてくれたといいます。

Photo 2022 © Aaron Anderson | FUJIFILM X-H2S camera and XF16-55mmF2.8 R LM WR, 1/80 sec at F7.1, ISO 160

アーロン・アンダーソンにとって、この数日は多忙な日々でした。ロサンゼルスの東に位置するピアブロッサムで野心的なクリエイティブプロジェクトに取り組んでいる彼は、夜明けから夕暮れまでポートレートやアクションシーンを撮影し、埃っぽい砂漠の道を何マイルも走り、寂しいモーテルやガソリンスタンドを訪れ、日中から夜間まで仕事をこなしていました。その一方で彼はプロとしての多忙な生活を楽しんでもいます。

Photo 2022 © Aaron Anderson | FUJIFILM X-H2S camera and XF35mmF1.4 R, 1/60 sec at F2, ISO 2000

プロフェッショナルは失望やためらい、そして不十分な装備を嫌います。プロは経験とスキルが重要であり、適切な機材を使用することもまた重要です。このプロジェクトでアーロンは富士フイルムの新しいカメラ、X-H2Sを使用しましたが、あらゆる点で優れた機材でした。

「X-H2Sはどんな被写体にも対応できるハイブリッドでパワフルな機材でした。私たちがトライしたすべての撮影に対応できたのです。このカメラでは非常に厳しい環境での撮影に取り組みました。」

アーロンはX-H2Sを使い、彼の特徴的なスタイルを忠実に再現する作品を制作しました。
「バイクメーカーのインディアン・モーターサイクルのアンバサダーであるカロリーナ・コラが裏道を走り、静かな場所を探索するストーリーです。私はこのプロジェクトを映画のような物語にしたいと思っていました。ある人物の一日の生活や経験、そしてその人物がどこへ行くのかを簡単に垣間見ることができる、そんな物語です。そういった撮影に適応力の高いカメラを必要としていました。」

  • Photo 2022 © Aaron Anderson | FUJIFILM X-H2S camera and XF35mmF1.4 R, 1/800 sec at F8, ISO 640

  • Photo 2022 © Aaron Anderson | FUJIFILM X-H2S camera and XF35mmF1.4 R, 1/800 sec at F8, ISO 640

高い適応力とどういったものでしょうか?「写真というのは、ストーリーを伝えるための様々な状況に対応できることが重要です。もしそのような瞬間を撮り逃してしまえば、ストーリーは不完全なものになってしまいます。このプロジェクトではストロボやLEDを使いながら、自然光の少ない環境下でポートレートを撮影しました。また車に乗車しながら、走行するバイクも撮影しています。私はハイブリッドクリエイターとして、写真と映像両方の制作を依頼されることもあります。だからこそ、すべてをこなせるカメラが必要でした。」

  • Photo 2022 © Aaron Anderson | FUJIFILM X-H2S camera and XF56mmF1.2 R, 1/320 sec at F1.2, ISO 640

  • Photo 2022 © Aaron Anderson | FUJIFILM X-H2S camera and XF35mmF1.4 R, 1/125 sec at F4, ISO 640

X-H2Sは最先端の動画撮影機能からクラス最高レベルの静止画撮影機能まで、まさに最高のスペックを備えています。第5世代のX-Trans CMOSセンサーとX-Processorを初めて搭載したX-H2Sは、2610万画素の裏面照射積層型センサーにより、Xユーザーが期待する純粋なディテールや忠実な色再現だけでなく、オートフォーカスや連写性能も驚異的に向上させています。

「フィルムシミューレションのVelviaを使用し、コントラストと美しい色彩を実現しました。このようなプロジェクトではプロファイルを統一する画作りを好んでいます。映画制作においてカラーグレードを統一するのと同じで、様々な状況で撮影された画像でも、すべてを統一することが可能です。」

  • Photo 2022 © Aaron Anderson | FUJIFILM X-H2S camera and XF16-55mmF2.8 R LM WR, 1/160 sec at F2.8, ISO 1250

  • Photo 2022 © Aaron Anderson | FUJIFILM X-H2S camera and XF16-55mmF2.8 R LM WR, 1/125 sec at F2.8, ISO 640

  • Photo 2022 © Aaron Anderson | FUJIFILM X-H2S camera and XF56mmF1.2 R, 1/125 sec at F1.4, ISO 640

X-Trans CMOSセンサーのISO感度も、彼の期待通りの性能でした。「恐らく、普段以上にハードな使い方で撮影をしたと思います。富士フイルムのカメラはノイズ性能の面で常に優位性があると感じていますが、X-H2Sも同様です。非常に高い感度設定でもノイズはフィルム粒子の質感のように感じられます。有機的な質感で、写真の美的表現として楽しむことができます。」

高感度ISOで自由自在に作業できることは、アーロンにとって低照度での撮影の可能性を広げ、X-H2Sのハイブリッドな魅力を再確認することにもなりました。 「写真と映像の両方を扱うプロジェクトでは、ストロボではなくLEDを使うことが多いです。もちろん、ストロボ程のパワーはありません。だからこそ、高いISO感度で快適に撮影できることは、絞り開放で撮影することと同様に必須なのです。」

Photo 2022 © Aaron Anderson | FUJIFILM X-H2S camera and XF56mmF1.2 R, 1/6400 sec at F2, ISO 640

そこで、X-H2Sのもう一つの際立った特徴が活きてきます。
「私にとって最大のポイントはフォーカシングのスピードと正確さです」と彼は続けます。 「-7EVまでの低照度下だけでなく、霞や強い逆光、前景のレイヤーなど、少し変わった方法でオートフォーカス性能を試しました。XF56mmF1.2 Rのようなレンズで撮影しても、X-H2Sのオートフォーカスは常に被写体を捉え、シャープな画質を与えてくれました。」

Photo 2022 © Aaron Anderson | FUJIFILM X-H2S camera and XF56mmF1.2 R, 1/1600 sec at F3.2, ISO 160

X-Processor 5により前モデルの約3倍のオートフォーカス速度を実現したX-H2Sは、このクラスのカメラにおいて比類のない性能を持っています。被写体の捕捉と追従にはAIによるディープラーニングを活用したフォーカスシステムを採用しています。つまり、アーロンが話すようにどんなアクションシーンにも対応できるのです。

「カロリーナがバイクを愛していることを表現するのもストーリーの一部であったため、荒涼とした砂漠の道を疾走する彼女を撮影しました。私は車から降りてカメラを下に置き、バリアングル画面で構図を決めて、あとのフレーミングはX-H2Sに任せましたが、見事に追従に成功しました。被写体検出AF機能はバイクを追尾するようにプログラムされています。その他にも車、飛行機、電車、鳥、馬、犬、猫、そしてもちろん人間もです!」

Photo 2022 © Aaron Anderson | FUJIFILM X-H2S camera and XF16-55mmF2.8 R LM WR, 1/80 sec at F7.1, ISO 160

アーロンはX-H2Sのボディ内手ブレ補正(最大7段分)と、15コマ/秒のメカシャッター連写、40コマ/秒の電子シャッター連写の効果も実感したと言います。
「1/80秒で、あの険しい道で揺られながらでもクリーンでクリアな描写を得ることができました。また電子シャッターの40コマ設定では、一連の画像を見てからバイクのベストアングルを選ぶことができました。」

Photo 2022 © Aaron Anderson | FUJIFILM X-H2S camera and XF56mmF1.2 R, 1/1600 sec at F3.2, ISO 160

「また15コマ/秒に設定することで、基本的に記録メディアが一杯になるまで連写することができました。これによってプロジェクトをよりクリエイティブな方向に導くことができます。」
「そのおかげで、このプロジェクトは少し変わった方向に進みました。写真と映像の中間のような雰囲気でストーリーをどう伝えるか、従来とは異なるアプローチに取り組みました。」

Photo 2022 © Aaron Anderson | FUJIFILM X-H2S camera and XF56mmF1.2 R, 1/160 sec at F1.2, ISO 640

「X-H2Sは信頼性、品質、効率性だけではなく、私の仕事全体に良い影響を与えてくれました。」
と彼は締めくくります。
「このカメラによって、作品制作に対する私の希望はすべて実現できました。カメラが追いつかないからとアイデアを捨てたり、考え直したりする必要は一度もありませんでした。実際、ストップモーションのようなエフェクトはクリエイターとしての私の能力を高めて、新しいアイデアを与えてくれました。このカメラは、プロ/アマチュア問わずにおすすめできるでしょう。」

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