2015.08.21 FUJIFILM

One lens one story #2

Xマウントユーザーの誰からも好かれているレンズというとXF35mmF1.4 Rだ。画質は勿論だが、サイズ感、ナチュラルな画角などMajorityとなるだけの条件が揃っている。
しかし、そんな方にもう一本レンズを勧めるなら、XF23mmF1.4 Rはどうだろうか?実は、このレンズはXF35mmF1.4 Rの兄弟レンズ。しかもSenior Brotherのほうだ。
ここでレンズ構成図を見てみよう。最前面レンズ2枚と最後端レンズを除くと、あるレンズにとても似ていることが分かる。そう、XF35mmF1.4 Rだ。
XF23mmF1.4 Rは、XF35mmF1.4 Rにワイコン(最前面の2枚の凹レンズ)を配置し広角化する。そして、最後端レンズでワイド画角用の収差補正をするという構成なのだ。
またワイド画角化と同時に、インナーフォーカス化も実現する。そう、XF35mmF1.4 Rの唯一の泣き所であるAF速度が、XF23mmでは解決されている。速度比では約2/3。X­T1などの位相差AF搭載機を使えば、最速条件では0.168秒で合焦する。まさに、兄弟レンズ。しかも優秀な兄貴なのだ。
換算35mm画角は、一般的には”広角レンズ”に分類される。しかし、気持ちの上では、”ちょっとワイドな標準レンズ”と思って使うとよいと思う。
被写体との距離感の掴み方は変わるが、その使い勝手は標準レンズのそれだ。XF35mmF1.4 Rと同じ距離感で撮って、異なる画角を楽しむ。しかも、描写の性質は限りなく XF35mmF1.4 R に似ている。クラッチ式のMFリングは、新しいレンズを買い足す理由としても十分だ。

エピソード3を続けて読む:
One lens one story – エピソード3: XF60mmF2.4 R Marcro