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2020.02.05 Alberto Buzzanca

X100V "My Milestone" - アルベルト・ブザンカ

Alberto Buzzanca

広告写真家。2010年からXフォトグラファー。数々の書籍を出版。2007年、画家Matthew Massagrandeのキャリアを追った”The Voice of a shell”を出版。人を撮ることを好む。スタジオや美しいロケーションで行うモデル撮影にかぎらず、世界中の大人から子供までを被写体としてルポルタージュ写真に収める。無限の可能性を秘めたデジタル分野で精力的に活動する。

FUJIFILM X100が2011年に登場したとき、一目で気に入った。独特なヴィンテージ風のデザインにたちまち魅了されたからだ。使ってみて、自分の写真の撮り方に理想的なカメラだと気づき、それ以来片時も離さない。優れたサブカメラとしてずっと使い続けている。

数か月前、新しいFUJIFILM X100Vをテストするというありがたい機会を得た。X100Vは性能に優れたポケットカメラだ。

スタジオでモデル2人を撮影した。この種のカメラは、通常街の風景や取材の写真を撮るために使うので、珍しい状況だ。ポートレートやファッションなど、様々な設定に適したこのプロ用コンパクトカメラのとてつもない可能性について、多くの人に知ってもらうのは面白いと思う。

X100シリーズで見逃せないレンズは35mm、F2.0の単焦点レンズで、モデルを非常にリアルな視点で捉えられ、ポートレートに最適だ。この単焦点レンズで撮影するにはモデルに近づかなければならない。そうすると、良いポートレート撮影のためにとても重要なモデルとのやり取りがしやすくなる。

私はよく写真を直接JPEGで撮るのだが、これを話すと多くの写真家が驚く。FUJIFILMのフィルムシミュレーションは実に嬉しい機能だ。特にクラシッククロームとアクロスシミュレーションは自分のスタイルにぴったりで、後処理の必要のないファイルを作成できる。

スタジオで何度もX100シリーズを使ってきたが、一度もがっかりさせられたことはない。

FUJIFILM X100Vについて、いいニュースがある。まったく新しいデザインのレンズに加えて、前モデルに比べて性能が向上している。通常写真には環境光を利用するので、高速で正確なフォーカス、そして低照度での撮影に驚かされたというのが本音だ。

最初の数年(1994年頃)は、ファッション雑誌で働き、外部のロケーションで取材や記事の仕事をしていた。さまざまな状況で、自然光をより良く利用する方法を学んだのは、こうした機会だった。昼間の撮影では、明るい空のときも、柔らかな光を放つどんより曇った日もあった。いずれにせよ、写真を撮らなくてはならない。毎日変わる光の条件に、自分を合わせる術を学んできた。ある経験が、自分のスタイルをより個性的なものにしていく上で役立った。また私のスタジオには、北東方向に梨地模様のガラス窓があり、そこから実に優しい光が差し込んでくる。

エリザベッタとマリレナをモデルにした写真撮影では、環境光と200WのLEDライト2つ、50×140のバンクディフューザーを利用した。私は連続LED光を頻繁に使う。光を完全に直接コントロールできるからだ。そのため、時間と絞りを設定したら、いま撮影を行っているモデルにフルに集中できる。

通常数分間、最大で5分間写真を撮り続け、その後数分の間隔を空ける。その間に画像をダウンロードしてクライアントと一緒にモニターで写真を確認する。これは良い手法だ。私が気づいたことはこうだ。撮影直後の写真を見たクライアントは、どのような結果に近づいているのかがわかるので、もっとよい結果になるようにと張り切る。最後のショットが最善、というように自動的にはいかないのだ。

クオリティの高い写真を撮るには写真家とモデルの相互理解が第一で、そのためには尊敬と信頼が根底になければならない。撮影の間に生み出される雰囲気はとても重要で、写真家はモデルにすべての意図を伝え、モデルが居心地よく感じられるよう、さまざまな段階を毅然とした態度で仕切る必要がある。リアルな、そして自然に見える写真を得るには、撮影中の集中と共感が大切だ。

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