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2020.02.05

X100V "My Approach" - マルコ・カンペーリ

ある物が、自分の生活にとって欠かせない一部になる。それはいつなのだろうか?鍵、携帯電話、財布…家を出るとき、何か大事な物を忘れているな、と気づかせるような物。

FUJIFILM X100Vは、そんなカメラだ。

富士フイルムから新モデル発売プロジェクトへの参加を依頼されたとき、すぐ乗り気になった。何しろX100Vは日常生活の一部で、いつも持ち歩いている。このカメラのことはよく分かっているからだ。

行き先はバルセロナに決めた。この街が好きだし、撮影を手伝ってくれる友人もたくさんいる。コンパクトな固定レンズでも、アクションフォトからスタジオポートレートやストリートフォトまで、ほとんどの画像を作り出すことができる。それを証明するために、さまざまな切り口を持つ変化に富んだプロジェクトにしようと考えた。

さあ、行こう!クリスマスを前に賑わうバルセロナに到着した。照明まばゆい店の中も外も、ゴシック地区の路地も人でごった返している。レトロなデザインのFUJIFILM X100Vは目立たず、いかめしい印象を与えない。普通の観光客が記念写真を撮っているように見えるので、人々は安心し、写真家がいても気にしない。単に好奇心いっぱいのビジターだと思っている。

ストリートセッションの間は新型のチルト式モニターが大いに役立つ。使いやすく、いろいろな角度から見ることができるので、構図やショットを試し、自然なショットを撮ることができる。

次はバイクのハスクバーナ、そのニューモデル。ヴィットピレン701の一新された姿を紹介する写真が必要だ。X100Vがディテールまで鮮やかに描写できると知っていたので、静止画はそれほどではなかったが、特にアクションフォトで、変わらないクオリティを出すことに驚いた。朝7時の逆光下で、改良されたオートフォーカスシステムは1枚も失敗することがなかった。かなり遅いシャッタースピードで、レンズにフレアが入る状態だったにも関わらず。並外れた性能だ。

その後は革職人の友人を訪ね、アトリエ内で即興的なポートレートセッション。頼りになるProfoto B10を装着してビューティディッシュを立て、撮影を開始する。ここでも、驚かされることばかりだ。撮った写真は絵画みたいで、描いたように見える光が懐かしい感じを与える。私はフィルムシミュレーション「クラシッククローム」のJPGファイルも編集している。あのときはまだRAWファイルを開くソフトウェアがなかったからだ。

X100Vはきわめて軽くコンパクトなので、すばやく動くことができる。かつて持っていたカメラに比べると重さは無いに等しい。

最後に、すべてがコントロールされた状況での成果を試すため、スタジオに入る。セントラルシャッターはあらゆるシャッタースピードで同期でき、内蔵NDフィルタは絞りを大きく開放しても上手く機能する。ポートレート撮影に応じてくれたファッションデザイナーの友人は、セネガル出身だ。黒々と輝く肌と白い背景が写真の中で明るいコントラストを生み、弾けるようなエネルギーを発散する。

そして、モニターではファイルの描写力をじっくり評価できる。必要なのは、光と影を少し調整して、傷や肌荒れをわずかにレタッチする程度の細かな修正のみだ。

このような撮影旅行の後で、私はこう思う。私たち写真家は、時には無数のレンズ、ずっしり重いカメラ、そしてあれもこれもの付属品を持って撮影に行くことがある(理由はたぶん、いかにもプロらしく見えるから、あるいはとんでもない想定外の状況に備えて、だろう)。でも、信頼できる高性能なカメラといいアイデアさえあれば、成功は約束されているのだ。

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