2022.11.22 Karen Hutton

X-T5 x Karen Hutton "巨匠の筆で描く"

Karen Hutton

光を操るストーリーテラー、それは風景や旅写真を撮る彼女の作法。ナレーターや司会者、スピーカー、講師も務める彼女ならではのスタイルだ。写真を撮り続けて35年が経った。SNSでは200万人以上のフォロワーがいる。彼女の作品は、グーグル、Stuck in Customs、Twips、Macphun Software、Forbes.com、The Grid、Rick Sammon’s DPE podcastなどで採用されている。
”芸術に囲まれた豊かな暮らし”がモットー。それは、光を取りこむことで感性豊かな周辺環境を構築して、接する人々を元気づけることである。インスピレーションにあふれる作品を創りだすことを目標とする。人生とは光だ。

Karen Hutton氏はFUJIFILM X-T5の圧倒的な解像度で、自然をアートにします

アメリカ西海岸は、その素晴らしさにおいて神話的であり、多くの人にとって驚きのシンボルとなっています。州ごとに、シーンごとに、季節のように移り変わるその美しさ。そんな風景の中で、Karen Hutton氏は新しいクリエイティブツールの楽しさを追求しています。この旅するクリエイターの手にかかると、FUJIFILM X-T5は自然界に住処を見出すことができるのです。

「私が初めて手にした富士フイルムのカメラはX-T10でしたが、X-T5はそのサイズと似て非なるものです。とてもコンパクトで軽量。私のようによくハイキングをする人なら、まさに持ってこいのサイズだと思う」とKaren氏は話し始めます。「もちろん、中身の性能も驚異的です」。

X-T5は、4020万画素のセンサーをはじめ、FUJIFILM X-H2の最新スチルカメラのスペックを多く搭載しながらも、前モデルに比べ一回り小さなサイズになっています。Xシリーズ最高峰の画質を、毎日快適に持ち運べることは、Karen氏のみならず、さまざまなジャンルの人にとっても魅力的でしょう。ドライブモード、シャッタースピード、ISOなど、直感的に操作できるダイアルも引き続き搭載しています。

「私の神経系はすべて筋肉記憶に基づいているのです」とKaren氏は言い、ビルドに対する個人的な愛情について話してくれた。「私はメニューにとらわれるのが好きではありません。必要なものをすぐに調整できるようにしたいのです。そうすることで、クリエイティブな思考を維持することができるのです。もし、設定を探さなければならないとしたら、そのために今やっていること、考えていること、制作していることを止めなければなりません。こうした点は、私が富士フイルムで最も気に入っているところの1つであり、このカメラも例外ではありません。誰もがよく操作する機能はダイヤルで設定し、自分のニーズに合わせた設定はプログラム可能なボタンで行う。本当に便利です」。

Photo 2022 © Karen Hutton | FUJIFILM X-T5 and XF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WR, 3.8 sec at F16, ISO 320

技術的な面では、このカメラの性能は誇張できないレベルとなっています。Xシリーズ、そしてAPS-Cフォーマットにおける解像度の新たな基準を打ち立てました。デジタル写真の幕開けからディテールの追求は続いてきましたが、Karen氏のようなハイレベルなクリエイターにとって、X-T5は革命的な新時代の到来といえるでしょう。

「制作した画像の編集を始めたとき、長辺が7700ピクセル以上になっているのを見て、驚きました。XF30mmF2.8 R LM WR Macroなど新しいレンズではさらに顕著ですが、どのレンズを装着しても驚くほどの解像度を得ることができます。

「GFXシステムによるクオリティの底上げは明らかです。この新しいXシリーズのカメラの求められるレベルを、完全に引き上げています。私の作品は大きくプリントされることが多いので、4020万画素のセンサーは大きなメリットとなります」。

適切な静止画のシーンがあれば、さらに高い解像度が得られます。X-T5のピクセルシフトマルチショットモードでは、少しずつ異なる画像を集めて、1億6000万画素の画像に合成することができます。静止画や岩場の風景を撮影するときに、Karen氏が楽しみにしている機能です。

  • Tree-lined mountainside
  • Tree-covered mountain in golden light
  • Silhouette of treeline with sun setting behind

Photo 2022 © Karen Hutton | FUJIFILM X-T5 and XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR, 1/5 sec at F18, ISO 200 | FUJIFILM X-T5 and XF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WR, 1/80 sec at F14, ISO 400 | FUJIFILM X-T5 and XF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WR, 1/320 sec at F16, ISO 400

Xシリーズのフィルムライクで個性的な画質が多くのクリエイターに支持されているのは、画素数が増えても、不快なまでのシャープさにならないからです。

「あまりにも完璧すぎると、その写真を特別なものにしている要素を少し失ってしまう」とKaren氏は続ける。「私が富士フィルムに対して好感を持つのは、これらの写真に魂が宿っていること、そしてディテールが非常に豊かなことです。壮大な風景写真では、被写体は完璧にシャープであるべきですが、それ以上に素晴らしいものがあります。このセンサーは、詳細な色彩、トーンレンジ、深み、マイクロコントラストを提供し、そのすべてが調和しています」。

自然のニュアンスに富んだ美しさを表現する方法を選ぶとき、このような豊かな品質はKaren氏にとってかけがえのないものです。彼女が言うように、結果には必ずしもシャープさが必要なわけではなく、より完全で完璧なディテール感覚が求められます。

「特にマクロの被写体は、ディープフォーカスで描写するのではなく、親密さや本物さ、リアルさを感じることが重要です」と彼女は指摘します。「一度に一つのものに焦点を当て、残りのディテールを目立たなくさせるという、目の働きを再現するようなイメージにしたいのです。それは、技術的に言えば『ボケ』です。しかし、それが見る人の脳にどのように影響し、経験を形成するかは、まったく別。大きく、壮大なイメージは、私たちがそのような視点で生きていないからこそ楽しめるのです。しかし、画質はそれ以上の、被写体をより人間らしく表現したいと思うときでも重要です」。

Photo 2022 © Karen Hutton | FUJIFILM X-T5 and XF30mmF2.8 R LM WR Macro, 1/400 sec at F8, ISO 320

X-Trans CMOS 5 HRセンサーに加え、X-T5は富士フイルムの第5世代プロセッサーを搭載しています。この強力な組み合わせが、最終的なイメージだけでなく、作品づくりのプロセスにも新たな可能性をもたらします。最高1/180,000秒の電子シャッタースピード、ISO64までの高感度撮影が可能です。

「私はできるだけ手持ちで撮影したいと思っています」とKaren氏は熱く語る。「三脚に頼らなければならないこともありますが、ない方がよりクリエイティビティが発揮できます。手持ち撮影には、純粋に楽しく感じるものがあります。特に被写体によっては、より速いシャッタースピードが適しています。

「この2つの要素は、明度の高い場面でも威力を発揮します」と続けます。「シャッタースピードが1/4000秒までしかない場合、ISO200より低くできず、絞ることが困難な時があります。この2つの機能が拡張されることで、カメラの汎用性は格段に向上します。多くのクリエーターは、これらの設定をより詳細に管理したいと考えているので、この機能はプロしか恩恵を受けられないとは思いませんが、最終的にはX-T5がよりプロフェッショナルなカメラに仕上がっていると感じられるでしょう」 。

Photo 2022 © Karen Hutton | FUJIFILM X-T5 and XF30mmF2.8 R LM WR Macro, 1/310 sec at F14, ISO 250

次のクリエイティブな旅の始まりに、Karen氏は生涯の相棒を得たと言えるのかもしれない。
「2つの異なるシステムを比較するのは難しいですが、X-T5は性能の幅と深さにおいて、GFXに近いものがあります。この製品は、より小型のXシリーズカメラにとって重要な一歩となるでしょう。」

「私は根っからのアーティストですが、他のフォトグラファーはもっとテクニカルな人が多いですよね。私にとってカメラは絵筆のようなものです。その意味で、これらの機能はクリエイティブな可能性を広げるものだと考えています。別のブラシを引っ張り出す代わりに、すべてを上手にこなす1本を手に入れることができました」。

「FUJIFILM X-T5は、シンプルな操作性を求める人も、機能を掘り下げてカスタマイズすることを好む人も、思いのままに操ることができます。いずれにせよ、世界レベルの結果を得るための異なった道筋なのです」。