2023.05.31

X-S20: ストリートフォト x Taha Chanouha

Photography is Therapy

うつ病と闘い、英国を離れてレバノンに帰らなければならなかった私は、新しいことに取り組む方法として、富士フイルムのカメラ、X-T30を手に入れることにしました。このカメラが私にとって全く新しい世界を開き、このカメラが私の最大の障害を克服する手助けをしてくれるとは、私は全く思いもしませんでした。

FUJIFILM X-S20 & XF23mmF1.4 R LM WR

フルタイムの仕事を持ちながら、光の扱い方、フレーミング方法など、あらゆることを学び、習得しようとする写真家への道のりは簡単なことではありませんでした。最初の1年間は、仕事の昼休みを利用してベイルートのダウンタウンに出かけ、自慢できるような写真を撮っていました。1日のうち練習できるのは1時間だけで、そのうちの20分は昼食の時間。数ヵ月後、私は仕事が終わると車に乗り込み、ベイルートの美しくも混沌とした街並みで夕日を撮ろうとしている自分に気がつきます。それからしばらくして、週末には午前3時に起きて、レバノンの別の街で朝日を拝むようになりました。

FUJIFILM X-S20 & XF23mmF1.4 R LM WR

自分自身が飛躍的に向上したのを見て、当時使っていたX-T30から発売されたばかりのX-T4にアップグレードしました。新しいセンサー、豊富な動画オプション、そしてバリアングルスクリーンは、私を驚かせた要素のほんの一部です。そして、その場ですぐに、仕事の質も経験もすべて向上すると確信しました。それから数年間、私はベイルートの街を歩き回り、徐々に自分流のストリート写真撮影スタイルを確立して成長してきました。レバノンには素晴らしい風景がたくさんあるので、風景写真の分野にも足を踏み入れました。

FUJIFILM X-S20 & XF33mmF1.4 R LM WR

2020年、故郷ですべてが変わりました。事態は急速に悪化し、私は故郷とレバノンを愛するのと同時に、より良い生活のために、新しい場所に行き、人生を新たに始めるために、ここを去らなければならないと思ったのです。経済が崩壊し、ひどい悲劇に見舞われた後、私はカナダに移住することを決意します。しかし、旅立つ直前に、そろそろ2台目のカメラボディが必要だと感じ、X-H2Sを手に入れました。

FUJIFILM X-S20 & XF18mmF1.4 R LM WR

2022年、私はついにトロントに到着しました。新しい土地でもカメラを手にストリートに出ると、これまでの不安を忘れ撮影に没頭するまで時間はかかりませんでした。新しい都市、しかもトロントのような大きな都市に到着すると、すべてが自分にとって新しく、すべてがユニークで、すべてが異なり、すべての写真に価値があります。

FUJIFILM X-S20 & XF18mmF1.4 R LM WR

私は一人でトロントに来て、友達も家族もいなかったので、適応するのが大変でした。しかし、富士フイルムのカメラのおかげで、私はコミュニティの中に身を置くことができました。そして、ゆっくりと、しかし確実に、写真コミュニティで新しい友人を作り始めたのです。これも富士フイルムのカメラのおかげです。