Conflict – A Short Film by Aidan Tanner & Martin Wojtunik
私はカナダのトロントを拠点に活動する映画撮影監督のはMartin Wojtunikです。 カナダ映画撮影監督協会の理事を務めており、教育委員会の共同議長も務めています。 最近では、IATSE667の制作に携わりました。 私の仕事のほとんどは、テーブルトップを中心としたコマーシャルです。
FUJFILM X-H2Sは、ProRes HQを撮影できる6.2K（3：2センサー）カメラです。この一文だけで、あなたの心は揺さぶられるはずです。富士フイルムは、新しいミラーレスボディを市場に投入しましたが、競合するシネマラインを持っていないため、むしろ競争力のあるポジショニングをとっています。このカメラが面白いのは、競合他社とは異なり、特定の機能がボトルネックになることがありません。このカメラは、同業他社の$6000～$10,000のラインナップ（かなり控えめな価格帯）にある利点のすべてを備え、富士フイルムはシネマレンズも備えています。Xマウントのスチル用レンズも素晴らしいですが、XマウントからPLマウントに移行してカメラをドレスアップできるのは驚異的です。多くの場合、サードパーティのアクセサリを使う必要がありますが、このカメラは間違いなくシネマを意識していると言えるでしょう。
このカメラはとてもシャープです。撮影中、画像を少しソフトにするために4K DCIに切り替えた瞬間がありました。6.2kと4K DCIを難なく切り替えられたのは面白いポイントです。ウィンドウやスケーリングは一切ありません。だから、必要な画質を確保するためにフォーマットを切り替える自信もありました。120fpsは素晴らしく、非常にクリーンです。
どんな技術でも、より多くのものを引き出したくなります。私の最初の直感では、アナモルフィックにすることでした。それと、外付けのAtomos Ninja V+レコーダーでRAW撮影を試してみたかったのです。私の目標は、究極のシネマテストを行うこと。単に映像を比較するだけではなく、プロ用のアクセサリーとPLレンズを装着して、このカメラが日々の映画制作の厳しさにどのように耐えられるかを確認するためでした。フル装備で撮影してみると、とても感動しました。ボディはよくできています。外部レコーダーに記録しましたが、オーバーヒートの問題は発生しませんでした。我々は撮影の限界に挑戦し、富士フイルムは冷却ファンも提供してくれましたが、ファンを使うことはありませんでした。私たちは砂漠で撮影したので、もともとかなり暑かったということは言っておく必要があるでしょう。シネマレンズを外した後はDJI Ronin S2のハンドヘルドジンバルに乗せました。これは、競合他社よりも小さいので、実際かなり楽しく撮影できました。また、ジンバルの重量にうまく対処できたので、妥協することなく重いレンズを装着することができます。例えば、富士フイルムのMK-Xレンズを装着したX-H2Sを問題なく使うことができました！
映像はトップクラスでした。ストレスに感じた課題の1つは、ベースISOが1250（F-Log2）であったこと。このため、日中の撮影は困難でした。私は必要以上にNDを装着することが好きではないので、さらに2段ほどかけると、色ずれが心配になります。GUIやメニューのレイアウトは少し分かりにくいところがあり、もっと合理化できるとも感じました。しかし、全体的には、非常に素早く使い方を習得でき、なにより私のような映画マニアが気にいるのは、カメラでフィルム時代のレガシーにアクセスすることができることでしょう！これには驚きました。「フィルム派」の私は、富士フイルムのEternaを愛用していたので、この高解像度カメラに粒状感やカラープロファイルが搭載されているのは魅力的でした。スチル用のオプションもたくさんあります。F-LOGはDavinci Resolveで扱うのにとても適していました。ミラーレスカメラはここで破綻してしまうのです。しかし、F-LOGが確立されているので、709に変換したりするのは非常に簡単でした。PCで6.2Kでカットするのは明らかに難しいですが、ProRes HQを使用していれば編集は非常に高速になります。
繰り返しになりますが、私にとって最も印象的なことは、このカメラがあればスケールできることです。このカメラをシネマ用にフル装備することも、ボディとレンズだけのシンプルなセットで撮影することもできるのです。この汎用性、頑丈なデザイン、素晴らしいフィルムの数々に、私はこのカメラを手放すことができなくなりました。