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2019.02.28 Takashi Iga

Xとフィリピンの旅(井賀孝)

Takashi Iga

1970年和歌山生まれ。10代の頃はボクシングに没頭し、24歳の時に独学で写真を始める。27歳より1年間ニューヨークに滞在。その地で出合ったブラジリアン柔術を契機にブラジルに幾度となく足を運び、多くの現地格闘家と交わる。その集大成『VALE TUDO』(竹書房)を2017年に刊行。他に富士山写真集『不ニ之山』(亜紀書房)、日本各地の霊山を巡り修験道の世界に身を投じて描いた『山をはしる』(亜紀書房)などがある。2015年にはフジフイルムスクエアにて写真展『不二之山_新』を開催。現在、大峯山などで山伏修行を続けながら日々格闘家やスポーツ選手、アーティストなどの撮影にあたる。トライフォース柔術アカデミーにて柔術の指導者としても活躍。

2018年の4月、5月、7月と3度にわたりフィリピンを訪れた。
初めての地フィリピン。そこは人と物が溢れ、熱気に包まれていた。ごちゃごちゃとした猥雑さがたまらない。とても写真的な国だと思った。絵になるということだ。

長年撮り続けたブラジルと似た雰囲気。暑さ、熱、少し危険な匂い。気に入った。それが立て続けに3度も訪れた理由だ。

フィリピンは平均年齢が24歳(2015年)といわれるほど、とても若い国である。日本の45.5歳(2013年)と比べてみれば一目瞭然だ。20歳も若い。その後も日本の平均年齢は上がり続けているから、その差は開く一方である。

若いということはそれだけ未来(可能性)があるということだ。それは人も国も同じ。

国民性もあると思うが、右肩上がりの若い国は購買意欲も高く、物は売れ、市場やショッピングモールはいつ訪れても人でいっぱい。バブル期の頃の日本のような勢いを感じる。良いとか悪いではない。

写真家は目の前で起こる事象を感じたままに切り取る。その行為は表層的ともいえるが、であるが故に、そこに何がいて何が起こったのかという、そのことのみを淡々と浮き彫りにする力を持つ。公平なのである。

もちろん、写真家(私)という個人が撮影し写真をセレクトするのだから、どうしてもある種の個性は現れるが、それよりも写真そのものに写っているもの、写されているものの方が尊い。それがどこまでいっても被写体を必要とする表現、写真の宿命であり、特色である。

X-H1とX-E3で撮影したフィリピン。無論フィリピンの一端でしかない。それでも何かを感じてもらえたのであれば、撮影者として幸甚の極みである。

【以下のURLから私が撮影したフィリピンの写真をまとめたドキュメントフィルムが見られます。 4月にフィリピンを訪れた際、同行した映像ディレクター、辻崇志が制作したものです。】

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