2016.06.15 FUJIFILM

ル・マン24時間レース 〜限界への挑戦

6月、ル・マンの街は、世界中から25万人ものファンを迎え入れ、モータースポーツの祭典会場へと変身を遂げる。世界でもっとも有名なレース「ル・マン24時間レース」が開催されるのだ。1923年にスタートしたこのレースは、モータースポーツのイベントという枠を超えている。数多くあるスポーツイベントの中でも頂点に君臨するイベントだ。事実、ナショナル・ジオグラフィック誌は、ル・マン24時間レースをW杯や、オリンピック、スーパーボウルよりも偉大なスポーツイベントに選出した。これは大変栄誉なことだ。

2016年は、第84回目の開催となる。このレースは、人間とマシーンの耐久が試される。世界中から集まる1,200人ものメディア関係者もその例外ではない。その数多くいる写真家の中に、今年も5人のXフォトグラファー達、John Rourke (イギリス)、Andrew Hall (オーストラリア)、Jacky Ley (フランス)、Dirk Bogaerts (ベルギー) 、そしてJeff Carter (イギリス) がこのイベントに参戦し、1週間にわたり、Xシリーズのカメラとレンズの限界を試すことになる。

昨年のレースでは、新オートフォーカスシステムを搭載したX-T1のファームウエア4.00と1.4Xテレコンバーターを試した。それから12ヶ月経った現在、X-Pro2、XF100-400mmの超望遠ズーム、2Xテレコンバーターが新たにラインアップに追加されている。5名のXフォトグラファー達は、クライアントに良い写真を提供するために、この新たに加わった機材を駆使して限界へ挑む。
Jeff Carterは、ル・マンについてこう語る。「ル・マンは、単なるモーターレースではない。モータースポーツの祭典であり、参加する全員の耐久が試されるレースなんだ。FIAのメディア担当となって、今年で6回目のル・マンになる。僕の役目は、FIA 世界耐久選手権を取材にくる海外メディアをサポートすること。また、写真家としてイベント全体の写真を撮ること。走行中のレーシングカーや、車をチューニングしているメカニック、そしてイベントを楽しんでいるファン達などイベント雰囲気を写真に収めようとしているんだ。」
「それに、ル・マンは、Xシリーズにとって絶好の機会なんだ。ニコンやキヤノンで撮影する写真家仲間に混じって、Xシリーズのカメラで撮影することを我々Xフォトグラファー達は、とても誇りに思っている。この短期間でXシリーズは、大きな進化を遂げた。Xシリーズでスポーツ撮影できないと思っているのなら、最新のカメラとレンズを試すと良い。私は、モータースポーツやラグビーの国際大会をX-Pro2とX-T1で撮影した。クライアントもその結果にとても満足しているよ。彼らにとって使う機材は重要ではない。撮れた写真のクオリティが大切なんだ。」

ル・マン24時間レースは、ル・マンの中心部で開かれる”The Pesage”からスタートする。60台のレーシングカーと180名のドライバーが公共の前で検査を受けるのだ。観客にとって、車とドライバーを間近に見ることができるまたとない機会だ。2日間にわたり、”The Pesage”は開催され、その後、会場はサーキットへと場所を移す。
火曜日、サーキット会場は一般客に開放される。ピットレーンを歩いてみたり、ドライバーにサインを求めたり、一緒にセルフィーを撮ったりすることができる。
水曜日と木曜日は、練習と予選が開催される。日中から夜にかけて行われるので、様々な写真を撮ることができる絶好の機会だ。
金曜日は、休息の日。ただし、ドライバー達はル・マンの街で開催されるパレードに参加する。憧れのドライバー達を一目見ようとたくさんのファンが押しかけ、街を埋め尽くす。
土曜日の午後3時に、本戦が始まる前のセレモニーが開催される。クライマックスは、国歌斉唱。参戦するドライバー達全員の国歌を斉唱して、最後にフランス国歌で締める。10万人もの人が熱唱するので、そのシーンは圧巻だ。
そして、いよいよレースはスタート。日曜日の午後3時にレースが終わるまで、ペース配分を考慮しながら熱戦が繰り広げられるだろう。レーストラック周辺では、パーティが開催される。このイベント全体の熱気を写真に収めるのが写真家の仕事だ。
ル・マン24時間レースは、少しでもモータースポーツに興味があったり、最高のスポーツ祭典を楽しみたいと思っている人には是非体験してもらいたい。2016年のレースは、5人のXフォトグラファー達と最新のXシリーズの機材で、その栄光が収められることになる。
ル・マン24時間レースについてもっと詳しく知りたい方は、www.lemans.orgを訪問すると良い。