2019.07.26 Jeff Carter

パーソナルベスト vol.32 | ジェフ・カーター

Jeff Carter

"コマーシャルやスポーツ、風景、トラベル、フォトジャーナリズムなど様々なフィールドを20年以上のキャリアで経験してきたスコットランド在住の写真家。モータースポーツと自動車業界の仕事で世界中を駆け巡る。そして常に新しい被写体を探し求めている。 クライアントからの仕事依頼と並行してMacLean Photographicでは個人や少人数のワークショップやツアーをイーストロージアン近郊で開催している。

使用機材

  • FUJIFILM X-T3
  • XF200mmF2 R LM OIS WR

ストーリー

Xシリーズを使い始めた2012年当時に比べると、Xシリーズのカメラとレンズは大きな進歩を遂げている。そして、2018年。スポーツや野生動物を撮影する私にとって、ついに待望のレンズが登場した。 FUJINON XF200mmF2R LM OIS WRだ。

XF200mmを最新のX-T3と組み合わせると、動きの速いスポーツ環境では必須である高速で正確なオートフォーカス性能も相まって、高画質な写真を作り出すことができる。そして、美しいボケ味で知られているフジノンの大口径単焦点レンズは、人や野生生物のポートレートレンズとしても活用できる。

Warp Speed

この写真は、2018年10月に日本で開催されたFIA世界耐久選手権大会で撮った一枚。被写体は、テスト走行中のオリビエ・プラが運転するNo66 Ford GT。焦点距離が280mmになるように、レンズに1.4倍のテレコンバーターを装着し、シャッタースピードは1/40秒に設定した。このようなスローシャッタースピードにすることで、ビューアに時速250キロで走るレースカーのスピードを体感してもらえる。このクラスのレンズを手持ちで流し撮り、鮮明なイメージを得ることができるのは、軽量化されたレンズに組み込まれた優れた手ブレ補正機構のおかげだ。

Matteo Cairoli

XF200mmF2はポートレートレンズとしてもその力を発揮する。この写真が良い例だ。若いイタリア出身のポルシェ・ジュニアドライバーであるMatteo Cairoliが記者会見で、ポールポジションを獲得することを宣言した瞬間だ。このショットは手持ちで撮影。優れた手ブレ補正機構のおかげでとてもシャープな描写だ。そして、開放絞り値F2のおかげで、ISO感度も上げることなく撮影できた。

Tommy Seymour Try

この写真は、スコットランド代表のウィング トミー・シーモアが、エジンバラのマレーフィールドで開催されたフィージー代表との試合で、3つ目のトライを決めた瞬間を捉えている。Xシリーズがスポーツフォトグラフィーの分野においてどれだけ大幅な進化を遂げたのか証明できるカットだ。

1.4倍のテレコンバーターを装着して撮った一枚だが、シーモアがトライを決めるためにダイブした春寒でも、このレンズとカメラは問題なく追従できていた。

Fighting Gannets

XF200mmF2はワイルドライフの分野でも活躍する素晴らしいレンズ。この写真は、スコットランドのバスロックにあるスコットランド海鳥センターで撮影した多くの写真のうちの1枚。この小さな島には15万羽もの鳥が巣を作っているが、そのためガンネットは激しく自分たちの陣地を守るために日々闘っている。 XF200mmF2レンズと1.4倍のテレコンバーターを装着したX-T2で撮影した。

Japanese Macaque