2020.12.22 Tristan Shu

FUJIFILM X-T4のインプレッション

フランスアルプスを拠点に活動しているフランス人アウトドアフォトグラファーのTristan Shuです。Xシリーズとの素晴らしい物語はX-T2から始まり、X-T2、X-T3、そして現在はX-T4をプロ用途の機材として愛用しています。私の最初の7年間と次の7年間、計14年間は他社一眼レフカメラを使用していましたが、最初のミラーレスカメラはX-T2で、すぐに大好きになりました。

X-T4 & XF10-24mmF4 R OIS WR

サイズ、重さ、人間工学に基づく信じられないほどの操作性(すべての設定を物理的に操作でき、メニュー画面に入る必要がない)、連写モードと画質は私をすぐに虜にしました。

そしてX-T3が登場しました。最初は何を改善できるのかと思いましたが、それでも改善されていて、とても気に入ったのを覚えています。X-T2を使い始めた頃は、仕事の50%はX-T2で撮影し、残り半分はデジタル一眼レフで撮影していました。しかし、X-T3ではその割合が80%以上になり、X-T4が登場した後は、もう二度とデジタル一眼レフに手を出すことはないと思います。

このカメラのおかげで、現場での仕事が楽になりました。良い写真を撮ることが、これほど簡単で楽しいと感じたことは過去ありませんでした。私の可能性を切り拓いたと思います。また、ビデオについても同じことが言えるでしょう。私にとっては、完璧にバランスのとれたカメラになりました。

特に、私はボディ内手ぶれ補正を搭載することを熱望していた。X-T4こそ写真と動画撮影のゲームチェンジャーと言えるでしょう。写真は日の出前や日没後に撮影することが多く、光の変化が早いので、露出の高い写真を撮るためにシャッタースピードを危険なほど落としても、シャープな写真が撮れるのは非常にありがたいです。

X-T4 & XF10-24mmF4 R OIS WR

動画では、ボディ内手ブレ補正機構のおかげで撮影の自由度が高くなり、手持ち撮影ができるようになりました。ジンバル、クレーン、スライダーなどの追加機材を必要としていた動きも、ある程度は手持ちでできるようになりました。

X-T4 & XF10-24mmF4 R OIS WR

また、動画モードから静止画モードへの切り替えがとても簡単です。カメラが設定を記憶し、ボタンがあるべき場所にあり、時間を節約できるショートカットが複数あることも気に入っています。即座に使い慣れた設定に切り替えられる使い勝手の良いQメニューのように、動画モードであろうと静止画モードであろうと便利に使うことができます。

X-T4 & XF10-24mmF4 R OIS

改良されたオートフォーカスは非常に歓迎すべき性能で、古いレンズに新しい命を吹き込みました。そのオートフォーカスの顔検出/瞳AF性能は、私のもつ全てのレンズで大きな自信を持って撮影することができました。一度それを味わったら、私がデジタル一眼レフに戻ることはほとんど不可能だと思います。

X-T4 & XF10-24mmF4 R OIS WR

新しいバッテリーの使い勝手は非常に印象的で、これもまた不安を取り除く要素です。寒冷地やバッテリー交換が容易でない場所で撮影しても、余計なことを考える必要がありません。

X-T4 & XF10-24mmF4 R OIS WR

全体的には、すでに優れたX-T3を超える革新的な機能(ここではすべてをリストアップしていません!)に非常に感銘を受け、満足しています。富士フイルムのカメラは、写真家が写真家のために作った様なとてもよく考えられたカメラだと私は感じます。機能、使い勝手、画質に一切妥協すること無く、楽しさと万能性、そして信じられない程の小型軽量を成し遂げています。市場には、これに匹敵するカメラは存在しないでしょう。