2019.06.03 Masami Tanaka

田中雅美がXF200で撮る野鳥

Masami Tanaka

1961年 埼玉県に生まれる
幼少期より写真に興味を持ち18歳の時には自宅に暗室を建て、カラー写真の現像とリバーサルフィルムの現像まで始める。その後、写真学校を卒業しフィルム会社で手焼きに従事。2年で独立しネイチャーフォト全般の撮影を始める。1998年より北緯60度以上の自然撮影を始める。主に、野生動物とオーロラをメインにフィッシュアイから超望遠レンズの両極端の撮影を行っている。新聞は主にフジ産経系列で作品を公開、テレビは、NHK、BS-TBS 日本テレビ、NHK-BSプレミアム等に出演、作品を提供する。雑誌等は、ネイチャー誌や旅行誌、パンフレット、その他多数旅行会社のツアーインストラクターや同行撮影講師を行う。

野生動物や野鳥の撮影機材は軽ければ軽いほど良い、相手との間合いをつかんだり態勢の急な変化等に瞬時に反応するためだ。そのためコンパクトにまとまるカメラボディーに対して小型で超解像度の単焦点望遠レンズを待ち望んでいた。
望遠レンズを使う大半の撮影は瞬間を撮る事が多い、カメラにとってもレンズにとっても非常に厳しい事だと思う。
今回、野鳥や小動物を撮ってみて思ったことはこのレンズの解像度の高さとAFの精度に尽きる。
並みの高級望遠レンズでは全く太刀打ち出来ない性能だと思った、B0サイズに伸ばしても全く問題なく毛質を1本1本
鮮明に表現できた事は今後の作品作りに大いなる可能性を感じた。

大きな巣の近くにポツンとハクトウワシがいる。数百メートル離れている所からでも頭の毛の白が際立ちその存在が分かった。
ジリジリと近づきベストの位置で撮影出来た、解像度の高いXF200mmの描写と色再現に驚かされた1枚だ。

親離れし、単独でも行動する若鳥、きっと兄弟なのであろうか行動を共にしていました。
バックの雲が良い感じになってきたのでベストポジションに移動し少し大きめに撮りたかったので、専用のx1.4を装着して400mmを超える画角で撮る事が出来た。
装着した画質は、見た目では装着無しの画質と全く変わらなく見えた。

獲物を探しながら飛ぶ若鳥、優雅な飛翔姿ですが近距離から獲物に向かうスピードは思ったより早い。
しかし、XF200mmとX-T3の組み合わせで撮る場合ストレスなく撮影出来る。
フジの望遠レンズの中では、想像を超える高性能なレンズで限界値まで試したくなる。

カモの群れが突然飛んだので周囲を見渡すとハクトウワシが数羽飛んでいした。
抜群に能力をあげたX-T3のAF-CとXF200mmの組み合わせだと僅か数秒の事でしたが逃すことがなく
撮影することが出来た。

オウギアイサのオスが現れた、迷鳥として日本にも飛来したことがあるが最近は飛来したと言う記録はない。北米固有の野鳥だがなかなか見ることが出来ず今回初めて見た。
警戒心の強い種類で潜水して餌を捕る、カメラを用意し水面に出る瞬間を狙った。

カナダリスが夢中で木の芽を食べていた、この地域の猛禽類の格好の餌になるリスだがかなり俊敏な動きをする。そう簡単には捕食されない様周りに神経を使いながら食べているのが
よく分かった。XF200mmF2のAF精度とボケの味わいが出た1枚となった。

成鳥と見分けがほとんど付かない若鳥の勇ましい姿です、この顔を見ると気合を入れて撮りたくなる。距離があり1.4×を入れて420mm相当で撮影しても小さかったのでトリミングをかなりしていますがそれでもここまでの描写が出来るのは、XF200mmのおかげだと
思う。

急な雨に降られ機材は濡れてしまい雨宿りをしながら天気の回復を待った。
すると雨雲の隙間から太陽がのぞき、周りを警戒している成鳥のハクトウワシを照らしました。この瞬間をまっていた!
慌ててカメラを手に取り低い体勢で出来るだけ近くまでより3カット撮影したところで
飛んで行ってしまった。

背景をここに決めあとは時が来るのをじっと待つスタイルの撮影を良くする。
アメリカとカナダの国境に位置するこのMt. Bakerをセンターに決め、後はここを餌場にしているハイイロチュウヒが飛んでくるのををひたすら待った。
予想通り彼は来た、その瞬間だけは絶対に外せないし外すことは許されない。

餌を探しながら飛ぶハイイロチュウヒの成鳥を連続撮影してその動きをソフト上で重ねた。
顔を動かさず羽でうまくコントロールしながら飛んでいるのが分かる。
このような瞬間の動体撮影もXF200mmの高速に動くAFのおかげで撮影することが出来た。

田中 雅美プロフィール

1961年 埼玉県に生まれる
幼少期より写真に興味を持ち18歳の時には自宅に暗室を建て
カラー写真の現像とリバーサルフィルムの現像まで始めるその後、
写真学校を卒業しフィルム会社で手焼きに従事。
2年で独立しネイチャーフォト全般の撮影を始める。
1998年より北緯60度以上の自然撮影を始める。
主に、野生動物とオーロラをメインにフィッシュアイから超望遠レンズの両極端の撮影を行っている。
新聞は主にフジ産経系列で作品を公開、テレビは、NHK、BS-TBS 日本テレビ、NHK-BSプレミアム等に出演、作品を提供する
雑誌等は、ネイチャー誌や旅行誌、パンフレット、その他多数
旅行会社のツアーインストラクターや同行撮影講師を行う。

写真集:
「極北の絶景パノラマ・オーロラ」(河出書房新社)
「極北の彼方」リアルタイム・オーロラ(廣済堂)
山翡翠(クレオ)等
写真展は富士フォトサロンを始めメーカー展や合同展にも参加している。
カナダ観光局、ノースウエスト準州観光局公認の自然写真家。
公益社団法人 日本写真家協会(JPS)会員
公益社団法人 日本広告写真家協会(APA)会員。