2020.01.23 Andrew Hall

Leverage Yourself: アンデュリュー・ホール x X-T200

Andrew Hall

25年以上にわたるプロ活動の中で、モータースポーツや風景、ポートレート撮影など幅広いジャンルで多数の受賞歴を持つ写真家。オーストラリア・シドニーに拠点を構え、写真への情熱を追い求めて世界を旅している。最新の技術も積極的に採り入れながら、未だかつて見たことのないシチュエーションを写真に捉えることを常に目指している。

私がサーキットでいつも使用するのは、X-T3とX-H1である。いずれも優れたオートフォーカスシステムを搭載しているため、スポーツ撮影に適したシリーズだ。

ある日富士フイルムから、被写体が高速で移動するモータースポーツの写真を、X-T200とXF200mmF2の組み合わせで撮影するという課題をもらった。

私は2011年からXシリーズのシステムを使用している。そして光栄にも、スポーツ撮影に最適な最高峰のミラーレスシステムへとXシリーズを進化させることを目的とする、いくつかのテスト撮影に参加してきた。

では今回、X-T3やX-H1のような高性能でカスタマイズ可能なオートフォーカスシステムを持たないX-T200に、私はどんな性能を期待できるだろうか?

その結果は目を見張るものだった。画質は優秀だったが、これは驚くに当たらない。なぜならXシリーズのすべてのカメラは、優れたセンサー技術と色再現を特長としているからだ。

X-T200 & XF200mmF2 R LM OIS WR

X-T200 & XF200mmF2 R LM OIS WR

ほとんどの用途において、オートフォーカスシステムは素晴らしい性能を発揮した。しかし最も印象的だったのは、自動車を流し撮りした際に、とても満足のいく写真を撮れたことだ。

確かに、X-T3やX-H1といったスポーツ撮影向きのフラッグシップモデルに比べれば、オートフォーカスシステムにある程度の制約があることは明らかだ。しかし、それは想定の範囲内だ。私はこのカメラに、本来の用途とは異なるシチュエーションでもその性能を発揮することを期待していた。

X-T200 & XF200mmF2 R LM OIS WR

X-T200 & XF200mmF2 R LM OIS WR

今回の課題で確認できたのは、動きの激しい画像を撮影するために、プロレベルのXシリーズを使用する必要はない、ということだ。

X-T200は、あらゆる写真家をXシリーズにいざなう最高の入門機である。

X-T200はとても有能な多目的カメラである。卓越した画質、直感的なメニュー、そしてあらゆる種類の撮影を可能にする、幅広いプログラムモードを備える。その一方で、もしも望むなら、完全なマニュアル操作を選ぶこともできる。完全に調整可能な可動式液晶モニターは、カメラを高く(または低く)構える必要がある場合や、自分撮りが求められる場合に、完璧な効果を発揮する。

X-T200 & XF200mmF2 R LM OIS WR