2021.11.17 Patrick Bellair

LENS STORIES: GF250mmF4 R LM OIS WR x パトリック・ベルエア

Patrick Bellair

Born in Paris in 1977, Patrick Bellair was still very young when his mother introduced him to photography. By the time he made his first picture, a picture of his sister, he knew he was going to make his hobby a career for life. Inspired by the world around him, he is constantly watching trends in the world of beauty photography that allows him to propose avant-garde achievements.

Specialized in beauty photography, jewelery and cosmetics, he takes these shots with a FUJIFILM GFX system, Profoto lighting, and mainly uses beauty bowls and a Mola Manti. Beauty photography, certainly subjective, must correspond to an ideal, a certain perfection that suggests irreproachable expertise.

His quest for beauty is made of perpetual questioning. Knowing how to bring out beauty in an image needs an expert eye, a visual sensibility and specific skills. From staging to makeup techniques, all the steps are meticulously done for an irreproachable result.

The success of a beauty photograph is the collaboration of the makeup artist, the hairdresser, the photographer and the model. Complicity and mutual understanding are essential to create the desired atmosphere and style.

GF250mmのインプレッション

 

パリを拠点に活動している写真家のPatrick Bellairです。

GF 250mm F4 R LM OIS WRについて、私のインプレッションを共有します。

ビューティー撮影の現場では、私は望遠レンズを好んで使っています。特にGF250mmで得られる圧縮効果は理想的です。

GFX100S & GF250mmF4 R LM OIS WR

GF250mmは富士フイルムのGFレンズの中で最も長い焦点距離になります。この焦点距離のおかげで、モデルから適度な距離を取りながら、彼女の内に秘めた魅力を掘り起こすことが出来ます。今回撮影したシリーズのような、クローズアップのポートレートに最適です。当日の撮影場所はとても混雑していましたが、人混みの中で被写体を簡単に分離させることが出来ました。また富士フイルムの優れた光学技術により、非常に高い解像度を実現している点もこのレンズを選んだ理由です。今回はサン=ジェルマン=アン=レー城でのポートレート撮影に取り組みましたが、天候が不安定でよく雨が降っていました。幸いなことに、GF250mmは防塵・防滴設計になっているので、どんな状況でも心配することなく撮影を継続することが出来ました。例え砂埃の中、雨の中、雪が降りしきる中でも、いつでも撮影が出来ます。

GFX100S & GF250mmF4 R LM OIS WR

GF250mmに搭載された小型の三脚座のおかげで、レンズの向きを簡単に変えることができます。三脚座は回転するので、縦位置と横位置を瞬時に切り替えることができます。これは迅速に対応しなければならない撮影では非常に価値のあることです。

GFX100S & GF250mmF4 R LM OIS WR

また、このレンズは手ブレ補正性能も素晴らしいです。。GFX100Sの手ブレ補正との組み合わせで、1/20秒という低速度でも、完璧にシャープな作品を撮影出来ます。これは中判カメラでは前代未聞のことです。夕暮れのサン=ジェルマン=アン=レー城で、自然光を利用して撮影することが出来ました。

GFX100S & GF250mmF4 R LM OIS WR

絞りの調整は、レンズに付いている絞りリングで、F4からF32まで3段刻みで簡単に選ぶことが出来ます。また、リングを「C」ポジションに合わせることで、カメラ側のコマンドダイヤルで絞りを調整することも出来ます。経験上、カメラが自分に合わせてくれるというのは非常に快適です。

GFX100S & GF250mmF4 R LM OIS WR

オートフォーカスは、中判システムとしては非常に高速です。GFX100Sと組み合わせれば、あらゆる状況でスムーズ且つ正確にフォーカスすることが出来るでしょう。また、富士フイルムは快適なオートフォーカス操作を実現するために撮影距離範囲切り換えスイッチを搭載しており、中判カメラをまるで小型のAPS-Cサイズのシステムを手にしたかのような感覚でスポーツ撮影に使うことができます。まさにゲームチェンジャーだと思います。

今回の撮影では、オートフォーカスのみを使用しましたが、完璧に動作しました。

GFX100S & GF250mmF4 R LM OIS WR

GF250mmで本当に驚かされたのは、開放絞りでの撮影です。このボケの特徴は重厚で、なんと言ってもそのディテールの細かさが素晴らしいです。単なる古典的なボケではありません。情報量があるボケで、背景を使った作品を一段上のレベルに引き上げます。シャープな部分とボケた部分の分離が絶妙です。ピントの合った被写体を完璧に切り取り、より際立たせることが出来ます。

このようなレンズを長い間探していました。これからは私の新しい常用レンズになるでしょう!