2016.07.02 Max De Martino

カメラバッグの中に -Max De Martino

Max De Martino

Max De Martinoは、イタリアの歌手Eros Ramazzottiの欧州ツアーの映像ディレクターを務めた1990年以降、イメージを扱う仕事に従事している。
Madonna、Bruce Springsteen、Lou Reedのインタビューカメラマンを担当し、その後、ビデオディレクターとしてPino Daniele、Antonello Venditti、Vasco Rossiのツアーに参加した。
ウェブのパイオニアとして、彼は1996年に"Applicando"のインターネットコラムを担当した。ほぼ10年間、彼は、セールスマネージャーとして120店舗を持つ企業をコーディネートした。
彼は撮影を始めて26年になり、その間FastwebやPininfarinaといったプレスキャンペーンに従事したり、イタリア国内外の様々な作家のポートレートを撮影した。彼の写真は、ウィルバー·スミスのような著名な作家の作品に掲載されている。また、彼は プロ写真家協会"Tau Visual" のメンバーである。流暢な英語を用いて海外での仕事もこなしている。
彼はTiziano Terzaniのウェブサイトの立ち上げ・管理を担当しており、2006年には "Dentro di noi, parlano i lettori di Tiziano Terzani"を編集した。また、NGO団体と連携し、写真撮影の講義を運営している。特に75~94歳の高齢者のために開催されたコースお陰で、彼は後援団体を獲得し、6つの展示会も開催した。
彼はこれまで27カ国を訪問し、2008年6月に、彼はイラク、クルディスタン地域で個展を開いた最初の西洋人写真家となった。

富士フイルムの公式サイトに、私のカメラバッグの中身について記事を書かないか?とオファーを貰った時、2つの対照的な感情がよぎった。一人の自分は、「いいね!なんて幸運なんだ!」と興奮し、もう一方の落ち着いた自分は「確かに喜ばしいことだ・・・だが、撮影によって機材はまったく異なる。カメラバッグも、少なくとも5つは常用している・・・」と悩んだ。
この悩みを明かし、代わりに、オフカメラのフラッシュ撮影のワークショップについて記事を書くことはできないか相談したところ、快諾してくれた。ミラノで最も重要なカメラ専門店である「New Old Camera」とパートナーを組んで開催するワークショップだが、いつも開催が楽しみなイベントだ。今回は、そのワークショップに持っていく機材を紹介しようと思う。
まず断っておきたいが、ファッション撮影に必要となる全ての機材について紹介するつもりはない。スタンドや三脚など書いていくときりがない。
代わりに、カメラ、レンズ、フラッシュ、トリガーといったテクニカルな機材について紹介していきたい。

まずは、1つ目のリュックから。
このバッグは、近年で最も良かった買い物のうちの一つだ。ThinkTank Airport Essentials。機内の荷物入れが満杯だったとしても、心配なく機内持込ができる唯一のカメラバッグだ。サイズは、座席の下に納まるくらいに小さい。だけど、中には驚くほどにたくさん入れることができる。実際に見てみよう。

  • X-Pro2
  • X100T
  • XF50-140mmF2.8 (動きもの撮影で活躍するレンズ)
  • XC55-230mmF4.5-6.7 (侮れないレンズ。光の状態よっては極上の一枚が撮れる)
  • WCL-X100TCL-X100 (X100Tには欠かせないアイテム)
  • XF35mmF2 (近年、最もよく使うレンズ)
  • 1.4x テレコンバーター
  • XF56mmF1.2 (人物撮影には必須なレンズ)
  • XF10-24mmF4 (広角に便利)
  • EF-42 TTLフラッシュ
  • TTLケーブル
  • Cactus V6 Trigger (リモートでフラッシュ撮影をサポートする)
  • Wein Sync Link IR Trigger (スレーブモードで活躍する)
  • Sb-700とSb-910 フラッシュ (ニコンのキットから唯一手元残ったアイテム。)
  • SanDisk UHS-II 64Gb SDカードとスペアの数枚
  • カメラ用バッテリー各種
  • 充電式バッテリーを12本
  • Rogue FlashBender flash リフレクター
  • ベルトフック
  • フラッシュブラケット
  • Color Checker Passport
  • CTOフィルター
  • クリーニングキット、その他

2つ目のバッグには、太陽光にも負けないほどパワフルなストロボを入れいる。無の状態から光を構築していくができる機材だ。

このバッグの中には:

  • Profoto B1 (500w) x2
  • Li-Onバッテリー x4
  • ACアダプター
  • カーチャージャー
  • AirRemote Trigger(光の調整とリモート撮影用)
  • OCFリング(ソフトボックスなどのマウント用)
  • OCF グリッドキット
  • カラーフィルターのキット
  • 調整ふたのキット
  • 24″ ビューティディッシュ
  • 海外用の電源アダプタ (いざという時のために常に常備している)

ここで紹介したものを全て撮影で使っているわけではない。だが、必要になったときに直ぐに取り出せることが大切なんだ。

ワークショップは午前と午後それぞれ20名ずつ参加して行われた。最初にX-Pro2とEF-42をケーブルでシンクして撮影。
その後、Profoto B1をマニュアルで操作して、X100Tで撮影。IRトリガーを使うことで、1/2000までシンクすることができる。

ハイスピードシンクについて、もう少しでリリースされるEF-X500の登場が待ち遠しい!これがあれば、X-Pro2で1/8000まで使うことができる!
X100Tで撮影した後、X-Pro2を再び使う。今回は、ニコンのフラッシュを使ってモデルの背景に夕焼けを演出して、ポートレート撮影をしたんだ。

参加者からの評判もとても良く、実りのある1日だった。フラッシュを駆使するには、どのように自然な演出ができるのか、仕組みをよく理解する必要がある。うまくセッティングできた時の結果はとても素晴らしいものだ!
ここまで読んでくれたのならば、ありがとう。また、今度記事を出す時まで!

Max De Martino