2016.03.29 Ivan Joshua Loh

FUJILICIOUS by Ivan Johua Loh

Ivan Joshua Loh

Ivan Lohは数々のコンテスト入賞歴を持つシンガポールの写真家である。ひねりの利いた一風変わった写真手法で知られている。ニューヨーク国際写真コンテスト(International Photography Award, New York)、パリ国際写真コンテスト(PX3 Prix de la Photographie)で多数の賞を受賞しており、最近では2013年写真マスターズカップ(Photography Masters Cup)で第3位に入賞した。Ivanが写真を撮り始めたのは10代の頃。父のNIKON一眼レフカメラで始めた。以来、今日に至るまで撮影を続けている。
Ivanは多数の法人顧客のキャンペーン写真を撮影してきた。以下は顧客の例である。
シンガポール航空、MTVアジア、ナイキ、南洋理工大学(NTU)、チュアス電力、アリアンツ保険、マニュライフ保険、HSBC保険、DHL、TNT、ユナイテッドオーバーシーズ銀行(UOB)、CAAS、ヒルトングループ、インターコンチネンタルホテルグループ、ラッフルズホテル、ディアジオ、エンブラエル、カールソン、タタコミュニケーションズ、シンガポール住宅開発局(HDB)、クラークキー、FMラジオ局(HOT FM 91.3、KISS 92FM、JIA 88.3、 POWER 98)、チャイムス
雑誌記事用写真も手掛けており、これまでに”Conde Nast Traveller”、”Home+Living”、”Her World”、”Cleo”、”Seventeen”、”FHM”、”Parents World”、”Home & Decor”などの雑誌に採用された。このほか、”Asian Photography”、”Digital Photography(英国)”などの国際的な雑誌への掲載実績もある。

By Ivan Joshua Loh

写真と出会い、魅了されてから25年以上も経つ。写真家の道を歩んできた私は、これまで数多くのカメラを所有し、試してきた。失敗は、数多くある。写真で賞も獲得したこともある。写真の基本を学び・マスターして、日々変化する写真の世界を再び学ぶ。写真は、私に”物事の捉え方”を教えてくれて、それを見る”目”を与えてくれた。写真は、目の前で起きる出来事をより深く掘り下げる術を教えてくれた。この忙しい日々を、どのように見て、感じて、理解することで、取りこぼしなくその瞬間を捉えれば良いのか教えてくれた。

そのシーンを捉えるためには、写真家は、カメラという道具を必要とする。究極のカメラ探しには、終わりがない。同時に写真家は、自身の腕を磨きあげなければならない。毎日持ち出したくなるようなカメラは、実はこの世界に数多くない。新しいカメラは、当然ながら常に持ち出したくなる。その時のホットアイテムなのだから当然なことだ。Xシリーズの最大の売りは、ここにある。X-Pro2やX70という新しいカメラも私の防湿庫には、格納されている。それでもX-Pro1やX100Sが連れて行ってくれよ!と訴えかけてくるのだ!これらは、最新機種ではない。だけど、特別な”何か”を感じることがある。特別なものを手に取るということは、喜ばしいことだ。時が経つと共に、このカメラたちは、良い感じに熟成するだろう。そして、きっとモダン・クラシックカメラとなることを信じて疑わない。

商業写真家として、仕事では膨大な枚数の写真を撮り、休みのときは、あまり写真を撮らない。Xシリーズのカメラと出会ってからは、オフでもよく写真を撮るようになった。Xシリーズのカメラを持ち出さないと、何か満たされない気分になってしまう。この5年間で撮った写真の枚数は、実に過去20年間に撮った枚数よりも多い。私の周りで起こる日常をドキュメントする。唯一の後悔は、Xシリーズのようなカメラがもっと前から存在しなかったことだ。といっても、今も全く存在しないよりは全然良い。

Xシリーズが誕生してから5年が経ち、素晴らしいカメラシステムへと成長を遂げた。非常に高性能なX70からセクシーで美しいフラッグシップモデルのX-Pro2まであらゆるカメラがある。20本以上揃った世界トップクラスの性能を誇るレンズ群は今もなお増え続けている。伝統と最新技術が融合された美しいハイブリッドビューファインダーも忘れてはならない。Xシリーズのパーツを分解するつもりはない。それよりも、目の前にあるものを受け入れようと思う。私の中にある写真への愛情と情熱を刺激するカメラシステムだ。Xシリーズには、確かに何か特別なものがある。