2018.12.12 Julien Apruzzese

FUJIFILM & Capture One PRO / ワークスペース

Julien Apruzzese

1979年、パリに生まれる。現在は、パリの郊外に妻と娘と暮らす。
科学と芸術を融合することについて大きな関心を持ち、2000年にサウンドエンジニアとしてのキャリアをスタート。2006年にレコーディングスタジオDi Notteをオープン。サウンドエンジニアとして活動した10年間で4つの賞を獲得。その後、他のアートフォームへと方向転換を決意する。
2012年、最初のカメラを購入し、独学で撮影技術を習得。2″Julien Apruzzese Photographie et Retouche”スタジオを2013年にオープン。
絵画からインスピレーションを受け、写真で「ドリーム」を描こうとしている。

はじめに

Capture One Pro 12はユニークなイメージ編集ソフト(個人的にもっとも使いやすいソフト)で、作業スペースを自分好みにカスタマイズできる。特に、慣れ親しんだ他の編集ソフトがある場合、Capture Oneの画面を似せることで、移行しても違和感なくすぐに作業を始めることができるだろう。

Cmd+Shift+Tのショートカットで、ツールとブラウザの入れ替えができる。
Cmd+Shift+Bのショートカットで、ブラウザを左側か底面に配置ができる。
Cmd+Bで、ブラウザの表示・非表示。Cmd+Tで、ツールの表示・非表示。Cmd+Option+Vをクリックすることでビューアが呼び出され、全体を見渡せるようになる。

ツールタブは、Cmd+ドラッグで並び順を変えたり、追加/削除もできる。各タブ内のツールも並び順の変更、削除、追加、複製、さらには外に出すことも可能だ。

なぜ「複製」や「外に出す」オプションがあるのだろう?と不思議に思うかもしれない。上の画面を見てもらうと一目瞭然だ。複数の同じツールを同時表示させ、各ツール内で異なるタブを表示させるんだ。それに、ツールを拡大表示することで、より緻密な作業が可能になる。特に、カーブやカラーバランスにおいて重宝する。

画面を自分に適した作業スペースにカスタマイズできたら保存しておこう。他のコンピュータで作業するときも、自分のコンピュータと同じ環境が再現できて、戸惑うことなく作業に取り掛かることができる。

次に、プルーフ プロファイルの準備に取り掛かろう。

プルーフ プロファイル

Capture One Proはカメラのセンサーと同じように、とても大きな色空間を有している。しかし、ビューアで見るイメージは予め定義された色空間に基づいて表示される。Capture Oneにおける色空間は永続的に、もしくはプロセスレシピを選択することが可能だ。特に、広色域ディスプレイを使う場合は、この設定に注意を払いたい。

個人的には永続的にProfoto RGB color space、またはProStar RGBやeciRGBv2 color spaceをチョイスしている。表示>プルーフ プロファイルから設定できる。レラティブ・カラーメトリック用途は、環境設定>カラーで設定すると良い。次に、JPEG sRGBエキスポート用のプロセスレシピを作り、Cmd+Shift+のショートカットでレシピプルーフィングを実行。そうすると、sRGB色空間で一時的にイメージが表示される。同じ作法でたくさんのプロセスレシピを作成して、様々な色空間でイメージを一時的に表示することができるようになる。

この記事にあるショートカットキーはいずれもデフォルト設定のをお伝えしているが、ショートカットもカスタマイズが可能だということを念の為にここに記す。私自身もよくショートカットをカスタマイズして、自分好みのワークフローを確立している。

外観

イメージを見る環境はとても重要だ。人間の目は相対的に物事を捉えていて、絶対的ではない。どういうことなのか?例えば、出来の悪いイメージをずっと眺めていても、目が慣れて良いイメージに見えてくる、なんて経験をしたことはないだろうか?イメージをチェックする時は、あらゆる角度からそのイメージを捉える必要がある。

環境設定の「外観」からイメージ周辺の色を指定できる。白から黒まで、プルーフマージンは0~900pxで調整可能だ。私の場合、目をリセットする目的で、10分毎にこの値をいじっている。

露出警告

Cmd+Eのショートカットで露出警告を呼び出すことができる。Capture Oneのデフォルト設定では、シャドー警告はオフになっている。環境設定>露出でシャドー警告をオンにできる。ハイライトは250、シャドーは5くらいに設定してみると良いだろう。

複数のヒストグラム

Capture One Proには、1つではなく、4つのヒストグラムがあるんだ!

露出評価ツールを使うと、選択したフィルムカーブとホワイトバランスを適用したRAWデータの情報が表示される。レベル・ツールで露出、コントラスト、彩度、あかるさ、HDR、ビネッティング、クラリティの設定をヒストグラムに追加できる。

ヒストグラム・ツールではRAWデータとICCプロファイルに適用した全ての調整が反映されるようになる。

もっと使ってみよう

Capture One Pro 12は、私のなかで、No.1の画像編集ソフト。使いやすいし、ベースがしっかりとしている。

これを機に、私と同じようにポストプロダクションを楽しんでくれることを願うばかりだ。

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