FUJIFILM & Capture One PRO / 出力

2019.01.02

プロセスレシピ

Capture One Proの出力システムは独特。複数のフォーマットやプルーフを同時に処理できるんだ!例えば、TIFF(16ビット、ProPhoto、オリジナルサイズ)、JPEG(8ビット、sRGB、オリジナルサイズ)、JPEG(8ビット、sRGB、長辺600ピクセル)を同時にエクスポートできる。保存先もファイル別で指定でき、各プロセスレシピごとのフォルダーを指定してファイルを管理することも可能だ。3つのプロセスレシピを選択、ショートカットキー「Cmd+D」を押すと同時処理が実行される。

プロセスレシピの強みは、プロセスを開始する前に出力データのプルーフができること。ICCプロファイルや、サイズ、出力のシャープニングや圧縮率など。必要に応じてパラメータを出力前に再調整できる。

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レシピプルーフィング

ショートカットキー「Shift+Cmd+ (デフォルト時、私はもっとシンプルなショートカットにカスタマイズしている)」を押すと、画面がプルーフィングモードに切り替わる。上のイメージのように、左から長辺が1400px、1000px、600pxと出力サイズが異なるプロセスレシピのプレビューができる。サイズ別で比較できるので、クライアントにイメージのケラレの度合いを決めてもらいときなんかに便利だ。

広色域ディスプレイで作業している時は、異なる色空間のプルーフィングもできてしまう。第一話「ワークスペース」で述べたように、個人的には永続的にProfoto RGB color space、またはProStar RGBやeciRGBv2 color spaceをチョイスしている。表示 > プルーフプロファイル > 「レシピプルーフが有効な場合、選択されたレシピのICCプロファイルが校正で使用されます。」を選択。もしくは、環境設定のカラーで設定する。(ここで忘れてはならないのは、モニターには限界があり、Adobe RGBカラーの99%だけした表示できないということ。)なので、JPEG(8ビット、sRGB)プロセスレシピを選択して、プルーフィング画面に切り替えても、sRGB色空間で変換されたものだけが見えているんだ。経験上、レッド系の色相によく問題が起きると感じている。

変換されたイメージを使って、仕上がりイメージの編集作業にこれからはいる。この作業には再びカラーエディターツールを用いる。レシピプルーフィングのショートカットキーを押すことで、イメージの切り替えができるので、どこに問題があるのかがわかり、作業に取り組むことが可能なんだ。

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圧縮されたJPEGの品質

もう一つのプルーフィングのメリットは、リアルタイムで圧縮されたJPEG画像のクオリティを確認できること。上のように、左のイメージはクオリティを85に設定(フォトショップの値11相当)。右のイメージはクオリティを0に設定した。それに、現像概要の項目で、大体のファイルサイズも事前に確認できるんだ。

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アウトプットシャープニング

Capture One Proのリサイズに用いるアルゴリズムは、現在数多くあるソフトの中でも最も優れているうちの一つだと思っている。しかしながら、長辺を6000pxから600pxにリサイズすると、どうしてもシャープネスは損なわれてしまう。

だから、プロセスレシピツール内にアウトプットシャープニングがあるんだ。これを使うとリサイズされた画像のシャープネスを調整することが可能になり、出力時にだけ適用される。1200pxと400pxの間では、シャープネスを20~80の間で半径を0.4ぐらいに設定してから好みによって調整してみるとよいだろう。

Capture One Pro 12をぜひ使ってみてくれ!

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