2019.10.28

Different Breed: トマス・ツェビェトフスキ x X-Pro3

私の名前はトマス・ツェビェトフスキ。ピアノの演奏は38年、写真撮影は19年の経験がある。現在これら2つへの情熱は、私の中で完璧に同時並行的に共存している。互いに育み合い、どちらか一方が欠ければもう一方も存在できなくなる。ピアノという楽器を製作するプロセスを、私の愛用する富士フイルムのカメラで撮影するのは、唯一無二の経験だった。それはまるで、2つの世界を1つに結びつける作業のようであり、全く新しいクリエイティブな実体を創造するような作業だった。

FUJIFILM X-Pro3は、いくつかの全く新しい側面と経験を、私の創作プロセスにもたらしてくれる。液晶モニターで写真を確認することは避け、光学、電子ビューファインダーのみを使って撮影するように促される。こうしたやり方によって、私は被写体とより強く結びつくことができた。
 
このカメラには、いくつもの新しいデザイン・ソリューションが導入されている。その中には、私の撮影スタイルにフィットさせるのに少し時間を要したものもある。しかし一度慣れてしまえば、全く新しい次元に満ちあふれた、クリエイティブな撮影フローを体験することができた。

私は写真撮影と音楽を通じて、言葉を介さずにコミュニケーションを取ることができる。私の内なる感情と考えを、言葉ではない媒体を通じて表現しようと試みることは、とても興味深い作業だといつも感じる。関係するすべての人々(写真家、被写体となる人物、そして最終的な受け手)を結びつける、この新しくてユニークなコミュニケーション手段は、それ自体が一つの芸術作品となる。

X-Pro3は、このような私の個人的な取り組みに完璧にマッチする。
 
このカメラは、自らの目的のためだけに忠実に働く。必要のないボタンやディスプレイで「あなたに怒鳴り散らす」ことがない。あなたが本当に必要とする時だけ、必要なものがすべてそこにある。背面液晶モニターは隠されているので、フレームとフレームの間であなたの注意を逸らすことがない。流れを断ち切ることもない。全体のデザインは、X-Proシリーズのコンセプトの集大成である。これまでのモデルと同じくシンプルかつ控えめなので、注意を逸らされることなく撮影に集中できる。
 
音楽家やコンサートの撮影は、とても静かな、打ち解けたシチュエーションとなることが非常に多い。このような場合、私は常に「透明人間」にならなければならない。専心と集中に満ちた場面の神秘的な雰囲気を、台無しにしたくはない。X-Pro3は、あり得る完璧な方法によって、このような写真撮影を可能にしてくれる。