京都でスナップ!-X-T20で撮るMindy流のスナップシューティングテクニック

X-T20ならではの撮影方法を伝授!
警告:タッチスパネルはかなり中毒性あり!

FujiX, Mindy Tan Huimin, documentary photography, street photography, x-photographer
X-T20 & XF23mmF2 R WR

まだ開発中のX-T20のプロトタイプ#48を手に私は京都に到着した。これまでの3か月間、このカメラで色々な撮影を試した結果、X-T20は私のドライボックスの中にある他のカメラと同じくらい活用できるシーンがあると感じていた。急いでいる時は、大抵X70を手にして出かけていく。使い慣れているし、日常の撮影にとても便利だからだ。

「今回の旅で、カメラはX-T20だけを持っていこう。」と思い立ったのはこの旅の荷造りをしていた時。コンパクトなボディながらもX-T2やフィルムカメラの様に基本はダイヤル操作。さらにレンズ交換式だから、単焦点レンズを使った撮影もできるからベストチョイスと思ったのだ。

私が撮る写真は、ストリート・フォトグラフィー。街中の人々が被写体だ。なので、旅中はとにかく歩く。2週間にも及ぶ旅行を楽しく過ごすには持ち歩くカメラは軽いほうが良い。だけど、これだけの長期間になるとどんな事態が起こるか予測もできない。いかなるシチュエーションにも柔軟に対応できるようなキットを持ち歩かなければならない。強い日差し、どんよりとした裏道、祇園にいる舞妓さん探しなど、どんなシチュエーションにも対応できるようなカメラを。

電子ビューファインダーからタッチパネルへ

X-T20で写真を撮るとき、タッチパネルをビューファインダー替わりに使うのがおすすめ。(特にX-T2の大きなファインダーに慣れていると、X-T20との併用に苦労すると思う。)

京都に着いてから、X-T20だけで撮影を始めるとこのカメラの良さがどんどんと際立ってきた!タッチパネルになれるのには数時間色々と試してもらうだけで十分。たったそれだけで操作に慣れると思う。

FujiX, Mindy Tan Huimin, documentary photography, street photography, x-photographer
X-T20 & XF23mmF2 R WR

撮影モード時には:

  1. タッチフォーカス
  2. フォーカスエリア選択
  3. タッチショット

タッチフォーカス X-T2のフォーカスレバーの替りになるのがこのタッチフォーカス。指先でピント合わせたいところを画面上で選ぶだけ。液晶画面をタッチするだけでの簡単操作。ピントを合わせたらその後は、シャッターボタンを押せば良い。

  • 半押しでロックフォーカス
  • 全押しで撮影

フォーカスエリア選択 ピント合わせのエリアを選択ができる。セレクターボタンを押して、リアコマンドダイヤルを回すことでフォーカスエリアのサイズも変更できる。

タッチショット 操作が面倒な時はこれを選ぼう。このモードでスクリーンをタッチすると、タッチしたところにピントを合わせてシャッターが切れる。一度にたくさんの事をカメラにやらせているので動作はスローになってしまう。動体を撮りたいときは、シャッターチャンスを逃してしまう恐れがあるので要注意。このモードの良い点は、だれでも簡単に写真が撮れるということ。

再生モード時には:

  1. ピンチイン・アウトで画像の拡大・縮小表示
  2. ダブルタップで画像の拡大・縮小表示
  3. スワイプ操作で画像送り

スマホの操作と同じ。もちろん、従来通りダイヤル操作も可能。けど、タッチパネルでできることが本当にうれしい。

ピアノを演奏するようにカメラを操る

タッチパネルの操作に慣れたら、ダイヤル操作との組み合わせを考えよう。左手で絞りリングを回して、左親指でタッチパネルをいじる。そして右手は、シャッタースピードやAFロック、シャッターボタンを操作する、など。

慣れてしまえばとても簡単。ピアノ演奏の様に、指一本一本を自由自在に操れて、とてもテンポよく撮影できるようになる。

もし、不慣れな時でも心配無用。X-T20をオートモードに切り替えれば、カメラが58ものプリセットから最適な設定を選択をして、良い写真を撮ってくれる。実際に試したけど、結果は良好。次の写真を見て欲しい。

FujiX, Mindy Tan Huimin, documentary photography, street photography, x-photographer
X-T20 & XF35mmF2 R WR
FujiX, Mindy Tan Huimin, documentary photography, street photography, x-photographer
X-T20 & XF23mmF2 R WR
FujiX, Mindy Tan Huimin, documentary photography, street photography, x-photographer
X-T20 & XF23mmF2 R WR

オートモード切換レバー

私が道の側溝を覗きこんで写真を撮ろうとしていた時に、上の写真に写っている男性が私がいるほうに歩いてきた。なぜ溝を覗きこんでいたのか?というと苔を撮ろうとしていたから。なぜ苔かというと・・・京都の苔は、シンガポールのとは違ってとても繊細で可愛らしいから。

そんな時に、この男性が私の横を通り去って行った。この男性の紫色の袖が私の目の隅っこに映し出された。杖を持っているからゆっくり歩いているだろう、なんて勘違いはしないでほしい。写真を見てもらうとわかるように、袖は宙を舞っている。きっと急いでいたのだろう。すごい勢いで私から去って行った。この写真は、時間との勝負。

苔を撮るようにカメラを設定していたのでISO感度を1600から100に、シャッタースピードを1/60から1/200に変える必要があったけど、再設定する余裕はとてもなかった。

彼の後を追いながら瞬間的にオートモードレバーでオートモードに切り替える。

タッチパネルはオンになっている。液晶画面に映し出されたその場の風景は鮮明に映っていた。後は、構図を決めてシャッターを切った。

腰の高さからの撮影

X-T20の液晶モニターはチルト式。この機構を使っていないのならば、あなたは損している。チルト式を使い込んでいくとヨガマスターや体操選手のように色々なポーズを決めて写真を撮ってしまう。「身軽だね!」とか「撮影を見ていて楽しかったよ!」なんて、私の撮影現場を目の当たりにしたクライアントたちがコメントするほどだ。

私はそんな芸をもった人間と思っていないけどね・・けど、そういわれるのならば仕方がない。

チルト式の液晶モニターを使うと、腕を上げた状態や、膝よりも低い位置からでも撮影ができてしまう。

インスタグラムなんかにアップする食べ物の写真を撮るときにもとても便利。

腰の高さからの撮影もできる。建物や線を描くものを背景に人物の写真を撮るときは、背景の線を直線で撮りたいものだ。なので、膝を曲げてしゃがみこんで写真を撮る。チルト式だと、液晶モニターを調整するだけで写真が撮れる。とても便利。画面が見えないからと憶測で写真を撮ることもなくなった。

可能性が拡がるので、ちょっと風変わりな画角を試して写真に味を付け加えることもできる。

X-T20のタッチスクリーンとチルト式モニターを使っていると、普段よりもハイペースでシャッターを切ってしまう。とても気楽にシャッターをきれてしまうから。時に、撮りすぎてしまうのでシャッターを切らないように自分に言い聞かせなければならないほどだった。

このスライドショーを見てほしい。意図的にハイペースで写真をスライドしているのだけどそれは、私がどんなペースでシャッターを切っていたか体感してもらいたいから。写真のシーケンスも時系列に並んでいるので、このスライドショーを私の写真日記と思ってもらっていい。

これらは全てJPEGで撮影して、最低限の画像編集しかしていない。撮影時にいくつかのフィルムシミュレーションを使い分け、シャープネスとコントラストは全てカメラ内で設定した状態。

こうやって写真を振り返ることで、この旅で出会った人々や出来事を蘇ってくる。

見知らぬ人との会話・・・自分の中の葛藤・・・抑制・・・色々とあったけれど、結果的には温かみのある思い出。

身軽に旅する

FujiX, Mindy Tan Huimin, documentary photography, street photography, x-photographer
X-T20 & XF50mmF2 R WR

飛行機に乗るときは、カメラとレンズは全て機内持ち込み。出発までの時間や入国審査で待たされる時も一緒なので、重たい荷物は常に悩みのたねだった。長年、重たい一眼レフの機材を持ち歩いてきたので、私の首の神経はおかしくなって、幾度となく中国式指圧マッサージを受けて元の状態に戻さなければならないほどだった。

機内に持ち込むのはその他にもノートパソコン、ケーブル関連、バッテリーや充電器なんかもある。それに、保湿クリームやノート、雑誌、ペットボトルなんかもある。これらを全て詰め込むとかなりの重量になって、負荷となる。ドバイで飛行機を乗り継ぐときは入国審査を2回も通らなければならない。目的地に着く前に力尽きてしまう。

三位一体: F2トリオ XF23mm・35mm・50mm

XF50mmの登場で、XF23mm・XF35mm・XF50mmから成す強力なF2トリオが完成した。(広角が好きな人にはXF18mmF2もある。)

このコンパクトな単焦点レンズ3本の総重量は550グラム。旅のチョイスにはこれ以上にない選択肢。ヨーロッパへ3か月の旅に出てユーレイルやイージージェットの移動がそこまで苦でなくなる。

X-T20と3本の単焦点レンズはショルダーバッグに簡単に収まるくらいのサイズ感。トレッキングやバックパックを背負って出かけるときなんかにもぴったりだ。この3本さえあれば大抵の写真が撮れる。それに身軽になるので行動範囲が広がる。

XF23mmF2 R WR = 180グラム
XF35mmF2 R WR = 170グラム
XF50mmF2 R WR = 200グラム
合計: 550グラム

絞り値F2はとても明るい。そのおかげでどんなシーンでも撮影できるので使い勝手がいい。 

X-T20の感度をISO12800まで上げても、それなりに良い画質で写真が撮れる。ISO感度12800、シャッタースピード1/60、絞りF2の組み合わせができるのならば、裸眼で何も見えないような暗闇でも写真が撮れてしまう。もちろん、F1.4ほどのボケはできない。でもレンズをもっと明るくするには、レンズ構造も変わって重いものになってしまう。

自分の中で優先順位を決めることが大切。私の場合は、身軽に動けること。それに絞りF2もあれば、99%のシーンで私の思い描く描写になることが分かっているから。

この写真は、祇園で食事を終えてレストランから出たところで撮った一枚。X-T20とXF23mmF2 R WRの組み合わせで。シャッタースピード1/100、絞りF3.2、ISO4000。

X-T20&XF23mmF2 R WR

カメラを旅の友にしよう。重荷とならないように。
軽量かすることで
=怪我する恐れも減り
=自由に動け
=楽しく写真が撮れる

「カメラバッグは何を使っているの?」と以前インスタグラム上でとある写真家から質問を受けたことがある。

私は、「あまりカメラバッグとか気にしないほうが良い。」と答えた。

X-T20のようにコンパクトなカメラを持ち歩く利点としてLoweProやThink Tankのような重装備なカメラバッグを必要としないことだ。どんなバッグにだって収まるサイズ感なんだから。

私のカメラとレンズの取り扱いはとても大雑把。だけど、ラフに取り扱っても大丈夫なくらい頑丈に作られているから気にすることもない。肩から下げて歩いたり、その日持ち歩いているバッグ(リュックやハンドバッグ、スポーツバッグ、リサイクルバッグなど・・)の中に詰め込んだりしている。

レンズを買うと同梱されている布製の袋に、カメラとレンズ2本を包む。たったそれだけ。それと、本当はだめだけど、同じ布で、レンズについた汚れを落としたりもしている。必要最低限なものを持ち歩くのが私の主義。

こうやってカメラを持ち歩けるのがとてもうれしく思える。写真が日常の生活と密接になるから。カメラは保護するものではない。一緒に時間を過ごすものだ。

K.I.S.S — Keep it simple, stupid.(シンプルに行こう)

大きな唐辛子は辛さにパンチが欠ける。小さい唐辛子ほどスパイシー。東南アジア出身の人ならきっと知っているだろう。
X-T20は、まさに小さな唐辛子。小さなカメラだけど、撮れる写真は、写真を見るみんなを驚かせる。

Mindy Tanはシンガポールを拠点に活動するドキュメンタリーフォトグラファー。Xフォトグラファーとして活動中。

作品をインスタグラムにて随時更新中。
@tinyhumanmind (ストリート・ルポ)
@mindytanphotos (ウェディングとライフスタイル)

写真家について

新聞記者からキャリアをスタートしたドキュメンタリーフォトグラファー。ストリートフォトやトラベル、スポーツ、婚礼写真結など様々なジャンルの撮影をこなす。

「人」が彼女の写真のテーマ。アジアやヨーロッパの多くの街を訪問しその地に根付いた写真を撮る。代表作として北朝鮮・平壌で撮影したフォトエッセーがある。スポーツフォトグラファーとしては、北京パラリンピックをカバーした経歴を持つ。リー・クアンユーの死をテーマにしたプロジェクトは、シンガポールの国立博物館で展示されている。シンガポールの選挙をテーマにした本”Silenced Minority”も出版している。


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