One lens one story - エピソード8

XF56mmF1.2 R

XF56mmF1.2 R

もう一度、XF56mmF1.2 Rである。

2枚のEDレンズ。それだけでは、あの"Crisp"で"Sharp"な描写の説明をするには不十分なのだ。

今日は、後ろ半分に注目したい。ポイントは、カラーでハイライトしてあるASPHレンズと3枚接合レンズである。実はこの4枚は、フォーカスレンズ群だ。

インナーフォーカスというには、"巨大"と言えるほどのフォーカスレンズ群であり、これを見ただけでも"よく写りそう"な感じがする。

しかも、3枚は"接合"レンズである。

通常、レンズとレンズの間には、隙間がある。隙間には空気が入り込むわけで、これがレンズの表面上で起こる反射の原因となる。

しかし、接合レンズの場合、この面が無くなる。つまり、反射・ゴースト・フレアに対して強いのだ。

そしてもう一つ、光学設計上の反射・ゴースト・フレア対策がある。それは、レンズの枚数を減らすことだ。そう、例えば球面レンズではなく非球面レンズを使うこと。

画質のことを考えると、フォーカス群は大きなレンズ・多くのレンズを使った方が設計しやすい。しかし、AFスピードや、ゴースト対策などを考えると、大きなレンズ・多いレンズ枚数はハンデとなる。そこで、採用されたのがこの1ASPH+Triplet lenses という構成なのだ。

白っぽい光の塊が写っていない限り、一般のユーザーはゴーストは気にしないかもしれない。しかし、レンズ表面上で起きる反射は、明らかにシャープネス・コントラストを悪化させる。

XF56mmが"Crisp"で"Sharp"なのは、徹底したゴースト対策に拠るものでもあるのだ。

エピソード9を続けて読む:
 One lens one story - エピソード9: XF18mmF2 R


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