FUJIFILM X30&100T GUIリニューアル

~Xシリーズとして品位を示す、高解像度デバイスに最適化されたユーザインターフェイス~


ユーザーの特性にフィットしたデザインへ

XシリーズのGUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェイス)は、実はFinePix(コンパクトデジカメ)時代に開発されたものがベースとして受け継がれていて、10年ほど前から主要部分は変えずにデザインが継続されてきました。技術の進歩とともに液晶はキレイで大きくなり、見やすくなっているにもかかわらず、コンパクトカメラ用に作られたものだと印象として大味な感じになってしまいます。それに加えて画面上にアイコンなどが一斉に出てくるとフレーミング(撮影)のノイズになります。またXシリーズのようなハイエンドカメラの場合、多くの機能を撮影者が自身の手で設定することができ、撮影中にもこまめに設定を変更する、というスタイルが主流になります。そうした設定操作を快適に行いながら撮影に集中したいユーザーにとって、従来のような仕様(デザイン)では使いづらいのではないか?という問題意識からGUIデザインを再考しました。

撮りたいと思っている対象を隠さないこと

Xシリーズのユーザーにとって、撮影対象をしっかり観察できることの優先順位は非常に高い。だから画面上に数多くのアイコンが並んでいて、その情報がチラチラしていると撮影に集中したいのに気分が逸れる、没入感が弱まる感覚があると思います。そこで、このGUIなら写真を撮ることが楽しくなるとか、そういうところを目指してデザインを進めていきました。そのキッカケはX-T1で部分的に実装したアイデアです。

刷新された、3種類の画面

今回の目玉は、撮影画面、再生画面、撮影中の設定画面(ダイレクトメニュー)の3つです。
撮影画面は、さまざまなアイコンなどがちりばめられているけれど、ある程度グルーピングしてまとめて見せる。画面の四隅は基本的に空けてフレーミングの邪魔をしない。アイコンも大きさの調整やグラフィックデザインそのものを見直すなど、写真のスルー画の見え方を邪魔しないことを目指しました。
また再生画面は、実は撮影画面以上に大味でした。撮影した画(作品)を見る時に、撮影シーンとは別の観点でGUIの精緻感・品位が必要だと感じ改善に取り組んでいます。ダイレクトメニューは今まで被写体を大きく覆ってテキストなどのバナーが画面の真ん中に大きく出ていました。初心者には分かりやすいかもしれませんが、ある程度のユーザーにそこまで過剰な説明は不要もしくは素早く設定を変えたいときに邪魔ではないかと考え改善しています。

表示デバイスに応じた、見やすさの追求

見た印象は同じに感じますが、液晶モニターとEVF(電子ビューファインダー)では、別物を表示しています。EVFは解像度が高くて、視野が広く視度調整も可能なので基本的に小さな画面パーツを使っています。

その中でも、自分で設定したため記憶がありパッと見て判別できるというところと、かたやしっかり認識できなければならないところは意識して大きさの関係を調整しています。また、表示デバイスによって人が感じる明るさや色味は異なるので、それぞれが揃って感じられるように調整もしています。基本となるRGBの数値も、液晶モニターとEVFでは別設定で、アイコンのひとつひとつを細かく調整しています。

多様なアスペクト比、縦横切り替えを熟慮

縦位置での表示
横位置での表示

 ある設定の画面だけをキレイに見せるレイアウトを組むのは簡単ですが、設定を変えても同じくキレイであるためにはどうすべきか? たとえば撮影アスペクト比だけでも4種類に切り替わる画面表示に対して、それぞれ違和感のないデザインを作り上げる苦労がありました。縦位置の情報表示に関しては、人間の目は垂直方向に大きく動かせない、下の方が上よりも認識能力が高いという特性を考慮して、横位置とは異なる場所に置いています。端まで使わず中心に寄せて、あまり頻繁に見ないと思われる情報を上に配置するなどバランスを考え、使い勝手を検証しています。ユーザーの方々が何も意識せずにキレイに感じていただくには、膨大な要素を勘案した上でGUIの設計を検討しなければ成り立たないのです。

Categories:  Technology, X100T, X30, Stories
Tags:   development story

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小俣武治

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