Javier Ramos

Spain
プロフィール

2001年からフリーランスフォトグラファーとして活動。1990年からネイチャー写真を撮り続けていたが、メディアや代理店を通じて写真を発表するようになったのは2001年からだ。2008年からは、スペインの学校でデジタル写真とグラフィックデザインの講師を勤めている。初級コースから上級者向けにまで幅広く現在に至るまで教えている。2006から2011年まで、2万部発行されていたネイチャー写真のジャーナル"Vision Salvaje"のテクニカルディレクターを勤めた。2008年からはFotoTour 21とタイアップして、ネイチャー写真のツアーをスペイン国内外で企画している。

コメント

プロトタイプのX-T2を試す機会に恵まれたことはとても喜ばしいことで良い体験だった。ネイチャー写真を通じて写真の基礎を学んだ私は、比較的機材にうるさいタイプだと自負している。自然界で良い写真を撮るにはその一瞬を逃さない緻密な道具が必要だ。動物たちは自分たちが思い描くように振舞ってくれない。自然と調和することで、その一瞬と出会うことができ写真に収めることができるんだ。同じことが2度と起こらないのが自然界だ。そんな環境でも頼りになるカメラが私の求める基準だ。

20年以上一眼レフを使い続けてきた私にとって、X-T2を初めて手にした時の第一印象は正直言ってあまり良くない。電子ビューファインダーから見える画が気に入らなかった。カメラのデザインやサイズ、質量なんかは良かったけどね。高感度領域でのセンサーの性能についても懐疑的だった。フォーカス性能も自然界で使うのに耐えうるものなのか心配でもあった。おそらく野生動物のピントを合わせるのはあらゆる写真の中でも一番難易度の高いものだ。

プロトタイプを受け取った時は、すぐさま撮影に出かけたよ。そして撮影に夢中になってしまって、電子ビューファインダーのことさえも忘れていた。振り返れば、おそらくその当時の私は新しい技術に抵抗をしていたんだと思う。今となっては大好きだよ。とても大きくクリアに見えるので、電子パネルを眺めているということさえ忘れてしまう。一眼レフの時には見れなかった露出やヒストグラム、その他の情報など様々なパラメーターも確認できる。高感度の性能もAPS-Cサイズなのにとても良い。写真を見てもらえれば納得するだろう。

AF性能について。このカメラの特徴でもあったので、色々な環境でフォーカスを試してみた。驚くことに追従性能はとても素晴らしく11fpsでも十分安定して力を発揮してくれた。

色々と試してわかったことは、このカメラはあらゆる撮影、環境に対応するオールマイティなカメラということだ。操作も単純明快だし、静寂で防塵・防滴構造でもある。バッテリーグリップを装着すれば、さらに持ちやすくなるし、基本性能も強化される。私がこれまで使ってきたどのカメラよりもあらゆるジャンルの撮影に適したカメラだと思う。

それと最後に、カメラのコンパクトサイズにもコメントしておこう。一眼レフの時は40パウンド以上の機材を持ち運んでいた。それが、Xシリーズのカメラとレンズだとその重量が半分以下になる。飛行機に乗る時には追加料金を支払う必要もない。山を登っている時は、もっと身軽に動ける。

今回のテストでは、良い点の方が悪い点より遥かに多かった。システムをXシリーズに切り替えるきっかけとなったんだ。唯一心残りなのは、焦点距離400mmでF2.8のレンズがないこと。このレンズが登場する日が来ることを辛抱強く待つとしよう。

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