FUJIFILM X-S20は、2610万画素のセンサーを搭載した小型・軽量のカメラボディです。プロおよびカジュアルな写真家の両方に適した、十分な性能を備えています。X-S20はバリアングル式の液晶画面を搭載しており、Vlogやコンテンツ制作、難しいアングルからの撮影などに最適なカメラとなっています。液晶ディスプレイはクリアで鮮やか。X-S20でのポートレート撮影では終始液晶を使用していましたが、例え曇天で空がまぶしくても、どの角度からもきれいに確認することができました。
小型のデザインですが、カメラボディは手にしっくりと馴染みます。XF23mmF1.4 R LM WR、XF33mmF1.4 R LM WR、XF16mmF1.4 R WRなどのレンズと組み合わせると、非常に小さなセットアップになりますね。XF50mmF1.0 R WRのような大きなレンズと組み合わせても、X-S20は持ちやすく、使用しやすい。タッチスクリーンとジョイスティックの両方を使い、必要に応じてフォーカスポイントを操作するのがとても楽しかったです 。カスタマイズ可能なボタンやダイヤルは、好みのショートカットを呼び出すことができます。フィルムシミュレーションダイヤルは非常に便利かつ直感的で、外出先での写真撮影やビデオ撮影に最適でした。
FUJIFILM X-S20は、メカニカルシャッターで最大8コマ/秒の撮影が可能です。被写体のMeganがくるくると回ったり、逃げたり、カメラに向かってきたりと、激しい動きを伴う撮影を行うことがありますが、このようなシーンでは、決定的瞬間を捉えるために撮影枚数を増やす傾向にあります。RAW+JPG記録に設定した画像でも、X-S20は短いスパンで大量の写真に対応することができました。速いペースのポートレート撮影には、十分すぎるほどの備えです。
X-S20の写真用カメラとしての好きな機能の1つは、瞳追跡とオートフォーカスです。ポートレート撮影中は常にXF23mmF1.4 R LM WRレンズと組み合わされたFUJIFILM X-S20の瞳追跡に頼っていました。また、被写体を見失うことはほぼありませんでした。ほとんどの場合髪で隠れていたり、目を閉じていたり、目をそらしていたりしていましたが、このカメラはそのような状況でもMeganの瞳や虹彩を追跡することができていたことに驚きました。カメラに背を向けたことで目線を見失った場合も、被写体が振り返ればすぐに見つけて、瞬時にピントを合わせます。X-S20のオートフォーカスはキビキビしていてすばらしい。ポートレート写真家にとっては、素早いオートフォーカスに頼ることができるので、被写体への指示やクリエイティブな作業に集中できるのが嬉しいですね。
X-S20の画質は極めて優秀です。XF23mmF1.4 R LM WRと組み合わせることで、ポートレート撮影に重要な肌や髪の質感を保ちながら、クリアでシャープな画像を得ることができます。2610万画素のファイルは、ポートレート写真家として作業するのに最適なサイズです。画像の解像度を保ちつつ、ポスト処理でトリミングできるだけの自由度があるということです。オンライン使用や印刷に十分なサイズのファイルです。
X-S20の色彩は実に鮮やかで再現性に優れています。肌色は滑らかでニュートラルな印象で、ポートレートだけでなくさまざまなジャンルの撮影に使いやすいカメラです。フィルムシミュレーションを搭載しているため、RAWファイルやJPGファイルなど、撮影後すぐに使えるオプションがたくさんあります。撮影後に編集するプロのカメラマンや、撮った写真をそのままJPGで楽しむカジュアルなカメラマンまで、X-S20はどちらのシナリオにも対応しています。
自然光を利用し、環境写真を撮影する私のスタイルは、X-S20の広いダイナミックレンジを最大限に生かすことができます。コンビ・バンの中で被写体を撮影する際に、このダイナミックレンジを最大限に利用することができました。私はMeganに、バンの中で自然光が十分に顔を照らす場所に座るよう指示しました。しかし、窓から見える明るい風景とは対照的に、バンの中は暗くて撮影するにはかなり厳しい状態でした。X-S20をパソコンに接続し、FUJIFILM X RAW Studioアプリケーションを使用して写真を編集しました。トーンのバランスを整えるため、ハイライトとシャドウを簡単に回復することができ、なおかつクリーンでシャープな画像を保つことができました。撮影したすべての写真を編集するために、Classic Chromeに独自のレシピを加えて使用することにしました。