GFX100 II: 野生動物 x Alexandrov Klum

2023.10.10

夢の旅路

中判カメラで野生動物を撮影するのは容易なことではないが、自然に寄り添い、自然とともに撮影することを念頭に置いているAlexandrov Klumは、このチャレンジに挑戦することを楽しみにしていた。タンザニアのセルーでの撮影では、GFX100 IIが緩やかな静止と絶対的な存在感を併せ持つカメラとして当然の選択だった。

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GFX100 II & GF250mmF4 R LM OIS WR

ニエレレ国立公園でのごく日常的な一日。景色の中にあるわずかな土道を除いては、まるで人間がそこにいないかのように、1日のサイクルが動いている。野生生物の写真は狩猟と似ているが、その意図はまったく異なる。野生動物写真家の目的は、その種と風景を構成する雰囲気を捉えることである。さらに言えば、アートのバックグラウンドを持つ野生動物写真家が生態学に取り組むことで、物語の重層性が増す。表現するものの向こうにいったい何が見えるのか。私たちは何を感じているのか?環境危機と生物多様性の崩壊が叫ばれる今日、野生動物のまた違った姿をどのように伝えるのか。このような異なる考え方は、どのような環境においても簡単に取り組めるものではない。ふたりは野生動物を撮影する際、より注意を払うアプローチを選んだ。このような時代には、科学的に指摘されていることが重要なのだ。意識を向けるとは、感じること、見ること、そして目の前にあるものを理解することである。

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GFX100 II & GF250mmF4 R LM OIS WR

私たち人類は自然界の惑星システムにかつてない負担を強いている。事実、私たちは現在地球上で6度目となる種の大量絶滅と生態系の不安定化の真っ只中にいる。この大きな亀裂の原因のひとつは、人間と自然との間にあるもの、つまり、ヒエラルキーと権力という考え方そのものにある。もし私たちが知識と権力の視点を変え、ゆるやかな、より幻想的なまなざしに変えたらどうなるだろうか?私たちは無理のない楽園的な精神状態の中で、本質を探す旅に出るのだ。あらゆる形の生命を大切にし、変化する世界の中で自らの役割を理解するよう試みる旅だ。

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GFX100 II & GF250mmF4 R LM OIS WR

神々しい現実と夢のようなシュルレアリズムを融合させたアートを制作することで、見る者をかつてないほど自然の世界に深く引き込んでいく。惑星の境界プロセスを説明し、すべてが相互につながっているという事実を明確に示す詩的な言葉で見る人を物語の中へと引き込む。没入感のある世界を通して、人の考え方が、たとえそれがポジティブであれネガティブであれ、私たちのか弱い惑星の変化に影響を与えることを示したい。人間と自然は真につながり合っている。今こそ、私たちが望む世界を選択する時なのだ。

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GFX100 II & GF250mmF4 R LM OIS WR

「『夢の旅路』は、自然と人間、人間と人間、そして自然そのものの間を行き交う感情的な境界線を浮き彫りにするプロジェクトである。西洋社会で何百年もの間、規範となってきた階層的な立場や一般化を超えて自然界を見つめ、描き出そうとする新しい視点を見つけたい。そこでは、さまざまな種が弱々しくも奇妙に描かれる。美しさ、公平さ、多様性に焦点を当てた夢のような心の地図を描くことで、環境に対する価値観と脅威、そして人と自然の間の境界線を壊すことへの意識を高め、焦点を当てることを望んでいる。私たちは一体であり、自らの思考、構造、行動が地球上のすべての生命に影響を与えることを今こそ自覚する時なのだ。」

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GFX100 II & GF250mmF4 R LM OIS WR

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GFX100 II & GF250mmF4 R LM OIS WR

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GFX100 II & GF250mmF4 R LM OIS WR

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GFX100 II & GF250mmF4 R LM OIS WR

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GFX100 II & GF250mmF4 R LM OIS WR

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GFX100 II & GF250mmF4 R LM OIS WR