本企画展では、過酷な環境下での撮影を行うX-Photographer2名(Jacek Bonecki氏、千葉康由氏)の作品を紹介しています。
”写真家の仕事の半分は、そこに機材を持ってたどり着くこと”という言い方がされることがあります。実際はその半分のことをやるのにどれだけの苦労があるか、随分と謙虚にすぎる言い方のようにも思えます。
Jacek Bonecki氏はラリーの2週間、ずっと”そこに機材を持って”います。”そこ”は雨風も砂埃もおかまいなしの場所なので、彼も機材ももちろんお構いなしです。また、”そこ”は2週間かけて何千キロも移動
しますから、彼も彼の機材も同時に移動し続けることになります。
千葉康由氏はケニアをベースに活動する報道写真家です。今回はマサイマラ自然保護区で行われた密猟者探知犬のトレーニングキャンプを撮影しています。探知犬だけでなく、写真家や撮影機材にとっても相当のトレーニングと言える環境だったようです。
並大抵じゃないこと、”それでも、まだ半分だよ”と言ってしまう謙虚さに、プロフェッショナルの誇りを感じてしまうのです。