2010年、ドイツはフォトキナで発表された“X100”。Xシリーズの第一号機として登場したこのカメラは、もっとも“X”シリーズらしく、もっとも多くの写真家に愛されている“X”と言っても過言ではないでしょう。
蓋し、カメラはワクワクするものでした。しかし、技術・性能が進化する過程で、あまりにも合理性が偏重されてきたのかもしれません。きっとカメラには、合理性と同じくらい“嗜好性”が大事だったのです。
あるX-Photographerは、「カメラ=仕事の道具になってた、休日はカメラなんか見たくもなかった。でもX100と出会ってから、写真を撮るのが好きだった頃の気持ちを思い出したんだ」と、語りました。また、あるX-Photographerは、「X100は特別な存在、プライベートの作品を一番撮っているカメラ」と、評しています。
Xシリーズの“原点”であるX100は、写真家にとっても自らの“原点”を思い出させるものなのでしょう。この写真展で展示されている作品は、X-Photographer達の最もパーソナルなものから選ばれています。